【ウイング/サイドアタッカー=4選手】
倉田秋(ガンバ大阪) 永井謙佑(名古屋グランパス) 宇佐美貴史(ガンバ大阪) 小林悠(川崎フロンターレ) 武藤雄樹(浦和レッズ) 浅野拓磨(サンフレッチェ広島)

 海外組を含めてもレギュラークラスの宇佐美は今回の中心的メンバーになりそうだ。代表常連の永井もJリーグで好調を維持しており、順当に招集されそう。ケガによる招集辞退などハリルジャパンに縁遠かった小林は、裏を狙う動き出しやスピード、正確なシュート技術、両サイドをこなす万能性も評価もされて選出濃厚か。「じゃないほう」の武藤は浦和で2シャドーを任されており、浅野は広島で1トップ起用が中心。倉田はゲームメークもできるアタッカーだが、いずれも本職の選手ではない。昨今の勢いを買えば武藤、五輪世代から選ぶなら浅野だが、ポジション適性から武藤が初選出されるのではないかと考えた。

【センターフォワード=2選手】
大久保嘉人(川崎フロンターレ) 豊田陽平(サガン鳥栖) 川又堅碁(名古屋グランパス) 興梠慎三(浦和レッズ) 杉本健勇(川崎フロンターレ)

 ここも激戦区。6月のシンガポール戦でアジアとの戦い方を知ったハリルホジッチ監督がセンターフォワードに何を求めるかで人選が変わってくるだろう。招集実績では川又がポジション争いをリード。ただし、純粋に高さを求めるなら豊田の迫力も捨てがたい。興梠は3月シリーズを負傷のために途中離脱したが、浦和で完全復調しておりポイントは高いはず。身長こそ低いが、ポストプレー時の技術は抜群で、ポゼッションに加わる1トップとしての適正は最も高いと見る。ウイングとしてプレーできる点も見逃せない。高い決定力を持つ大久保もサイドからチャンスを作れる万能型として招集されるかもしれない。高さとスピードを兼ね備えた杉本は将来性を考えれば名を連ねてもおかしくない。こちらも激しい争いとなりそうだ。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 東アジアカップの代表メンバー23人は、ハリルホジッチ監督が複数ポジションをこなす選手たちをどう見るかで、スペシャリストの選出人数が変わってくることになりそうだ。もちろん海外組を含めた日本代表チームの未来を視野に入れ、フルメンバーでの選手層を厚くするためのテストという意味合いもあるだろう。指揮官の思惑、狙いをしっかりと分析し、大会制覇と新戦力発掘という難しいダブルミッションをクリアできるのかに注目していきたい。

(データは2015年7月16日現在)