サムゲタンといえば韓国料理として日本でもよく知られているメニューの1つ。熱いスープなので、夏にはちょっと……という人もいるかもしれませんが、実は韓国では夏バテ予防に食べる料理なのです。

韓国の暑気払いにはサムゲタン

暑気払いとして日本には土用の丑の日にうなぎを食べる習慣がありますね。韓国の暑気払いの日は「伏日(ポンナル)」。7月から8月に「初伏(チョボッ)・中伏(チュンボッ)・末伏(マルボッ)」の3日間があり「三伏(サンボッ)」と呼ばれます。韓国でもっとも暑い時期で、サンボットウィ(三伏の暑さ)とも。韓国には暑いときに熱いものを食べて健康になる(「以熱治熱(イチルチヨル)」という考えかたがあり、三伏に食べるのがサムゲタンです。ちなみに夏バテ防止など健康を保つために食べる料理は「補身(ボシン)料理」と呼び、犬肉を煮込んだ補身湯(ポシンタン)やドジョウをスープにしたチョオタンなどがあります。

サムゲタンの食材と栄養素

サムゲタンに使われる食材は、鶏肉、高麗人参、ナツメ、もち米、栗、にんにく、ぎんなん、松の実、くこの実など。それぞれ栄養価の高い食材ですが、ここでは鶏肉と高麗人参に含まれる栄養素と健康効果をチェックしてみます。

鶏肉

鶏肉は、牛肉や豚肉に比べると脂質が少なく、たんぱく質が豊富。夏の冷房で起こる冷え症の予防になります。必須アミノ酸であるメチオニンは、肝臓の機能をアップするので二日酔い防止に。コレステロール値を減少させて脳や心臓の血流をよくする効果ももちます。コラーゲンもたっぷりなので、女性の美肌づくりにもうれしい食材ですね。

高麗人参

ジンセノサイドというザポニンにより、腸の働きが活性化します。血管中のコレステロールを取りのぞくはたらきを持つので、高脂血症、動脈硬化、心筋梗塞などの予防効果も。神経・消化機能を調整するマグネシウム、カリウム、亜鉛などのミネラルは脳をリラックスさせる効果をもちます。肝機能を高める必須アミノ酸のアルギニン、糖質など栄養素をエネルギーに換えるビタミンB1、ビタミンB2も含まれます。

まだまだ暑い日が続きます。今年はちょっと目先をかえて、夏バテ防止には韓国料理店で熱いサムゲタンを食べてみてくださいね。


writer:松尾真佐代