NASAが探査機ニューホライズンズ冥王星最接近時の観測データをキャッチ、探査機はその先へ

写真拡大

 NASAが、探査機ニューホライズンズが冥王星に最も接近した(約1万2000km)ときの観測データの受信に成功したと発表しました。(上は最接近前に撮影した最も鮮明な冥王星の写真)ニューホライズンズが冥王星に最接近したのは日本時間の14日21時50分頃。そこから地球に電波が届くには約4時間半が必要です。非常に遠いためデータ転送速度は遅く、これから数か月をかけて探査機内蔵のメモリーに蓄積されたデータを受信します。  NASA が探査機ニューホライズンズを打ち上げたのは2006年1月。当時、地球から探査機を送り込んでいない唯一の惑星だった冥王星と、さらにその先にあるエッジワース・カイパーベルトにある天体の探査がその目的です。ところが打ち上げから7か月後に開かれた国際天文学連合(IAU)の会合において、冥王星は他の惑星に比べて小さすぎることなどを理由に、太陽系の惑星から外される事態となりました。現在、冥王星は小惑星帯にある最大の天体ケレス、2003年に発見されたエリス(UB313)などとともに「準惑星」というカテゴリーに分類されています。惑星から格下げされた冥王星ですが、ニューホライズンズはこれまでにいくつかの重要な発見をしてきました。なかでも話題になったのは、これまで計算で直径2280kmとされてきた冥王星の実際の大きさが、2370kmだと判明したことでした。 地球と、冥王星およびカロンの大きさを比較した画像また表面のハート型に見える模様も、ニューホライズンズの画像によって鮮明に確認することができました。記事執筆時点では、最接近時のデータに含まれるという最新の高解像度画像はまだ発表されていないものの、NASA は新たに7月13日に撮影した画像にカラーフィルターをかけたものを公開しています。これは連星を成す冥王星とカロンの地表にある物質の成分を色分けしたもの。実際の色ではないものの、"ハート型"の左右で色が違っているところや、そのカラフルさは地表にさまざまな成分があることを示しています。  ニューホライズンズは1930年に冥王星を発見し、1997年に亡くなった米国の天文学者クライド・トンボーの遺灰の一部を乗せています。つまりトンボーは「自分が発見した星に旅行した初めての人物」になったと言えるのかもしれません。