プロテニスプレーヤーの錦織圭(25)が7月1日、ウィンブルドン選手権の2回戦を棄権した。大会前から懸念されていた左ふくらはぎの故障が完治しなかったためだが、棄権を表明したのは2回戦の始まる直前の練習後だった。

 改めて怪我の具合が悪いことが判明し、「まだ若いんだから無理をせず、次に備えれば」と思ったファンも多いはず。
 しかし、“テニス界の哀しい宿命”によって、錦織は無理をしなければならない立場にあった。
 「テニス選手の評価は世界ランキングがすべて。そのポイントの加算ルールが選手を酷使させるようにできているのです」(担当記者)

 加算対象となるのは、過去1年間に挙げた上位18大会のポイント。20大会に出たのなら、ポイントを挙げた上位18大会でのポイントを合算し、19位以下の大会は切り捨てられる。
 また、得られるポイントも大会ごとに均等というわけではない。全英、全豪、全仏、全英の4大大会はポイント設定が高く、これに出るか出ないかだけでも大きく違ってくるという。
 しかも、出場した大会後、52週が経過すると、そのポイントは自動消滅していくので、プロテニスプレーヤーは大会に出場し続けなければならない。つまり、錦織が無理をした理由は「ウィンブルドンのポイント」が高かったからなのだ。
 「錦織はCM契約も多く、ランキングが落ちれば契約更新にも影響します」(同)

 ざっと計算して、1カ月に2大会は出なければならないのがランキング制。体の小さい日本人が海外を飛び回って、無休で戦い続けるのは酷な話である。
 「棄権する前まで、錦織のランキングは5位。ダウンは必至で、怪我の影響も考えると、7〜8月は大会に出ても上位進出は期待できない」(専門誌記者)

 錦織の怪我は1回戦途中で悪化した。ここに連戦の疲労が加わり、回復はかなり遅れるとみられている。
 師匠・松岡修造への義理で、つかの間のオフもバラエティー番組出演やスポンサー対応で休めない…そのツケも、ないとは言えない。