新『サンダーバード』プロジェクト出資募集中、当時の技術と音声素材で制作、目標は全3話

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かつて人気を博した特撮人形劇『サンダーバード』の新作を、当時そのままの手法で制作するプロジェクトが立ち上がりました。プロジェクトではすでに全3話分の音声素材を用意しており、現在はクラウドファンディングサービス Kickstarter で映像制作のための出資を募集しています。  『サンダーバード(Thunderbirds)』といえば、1965〜1966年にかけて英国で制作された全32話の特撮人形劇。放送局を変えつつも繰り返し再放送されてきた番組なので、多くの人がその名前ぐらいは知っているはず。1990年代以降はテレビCM にもたびたび起用されています。また円谷プロなどの特撮ヒーローものや、国内SF アニメにも影響を与えたともされます。その『サンダーバード』の新エピソードを制作しようというのがこのプロジェクト。しかも現代的な方法で安易に CGを用いたりするのではなく当時そのままの技術、手法で特撮人形劇を制作します。Kickstarter プロジェクトを率いるのは英国出身のスティーブン・ラリビエー氏。生粋のサンダーバードマニアで、オリジナルの制作スタッフとも太いコネクションを持つ人物です。ラリビエー氏は日本語が堪能という一面もあり、2012年には『サンダーバード』に関する本を日本向けに出版しています。この本は、貴重な製作時の未公開メイキング写真をふんだんに収録し、なおかつそれまで明らかにされていなかった製作に関するエピソードや、関係者のコメントなども収めた資料価値の高いもの。ファンからも高い評価を得ています。さらに2014年には英国で映像作品として『Filmed in Supermarionation』を製作しています。これは『サンダーバード』をはじめとする一連の人形劇番組で用いられた制作手法「スーパーマリオネーション」についてのドキュメンタリーでした。ラリビエー氏はこのドキュメンタリーの日本版発売も希望しています。  今回のプロジェクトでは、1960年代当時に発売されたレコード盤にのみ収められていたオリジナルキャストによるオーディオドラマ 3話分の映像化を計画しています。先に録音された音声トラックに合わせて映像を収録するのはまさに「スーパーマリオネーション」のやりかたそのもの。当時そのままの手法、そのままの音声での新作が実現できるわけです。 ツイートのとおり、キャンペーンで目標とする出資額は7万5000ポンド、日本円にしておよそ1425万円です。ただ、この額で制作できるのは1話だけ。プロジェクトでは目標を超えてさらに集まった金額に応じて残り2つのエピソードも制作したいとしています。出資できる枠は1ポンドから2000ポンドまで、いくつか種類があります。その中で見返りとしてできあがった映像を受け取れるのは、DVD なら20ポンドの枠から。30ポンドの枠では BD が用意されます。またそれ以上の枠には、金額に応じていろいろなおまけやイベント・制作現場への招待などが追加されます。キャンペーンは好調で、開始から2日たらずのうちに合計5万ポンドを集めています。記事執筆時点でまだ29日を残しており、目標額の達成は堅いところ。ただ前述のとおり、目標額を集めただけでは 3話すべての映像化には足りません。プロジェクトはアップデート欄のコメントでサポートに感謝を述べつつ「もしあなたが出資を考えているなら、後回しにしないで今すぐお願いします!」と訴えています。今秋には NHK でCGアニメ化された新作『サンダーバード(原題:Thunderbirds Are Go!)』が放送されます(8月にはそのうち2エピソードが先行放送)。いちおう一部背景にはミニチュアも組み合わせたりしているようですが、CG アニメ化された『きかんしゃトーマス』で猛烈なコレジャナイ感にとらわれた人などは、この Kickstarter プロジェクトにこそ期待すべきかもしれません。ちなみに、ラリビエー氏は日本のファンに向け「サンダーバード好きな方へ ご質問がありましたら、是非日本語でも英語でも聞いてみてください。宜しくお願いいたします。」と丁寧な日本語でメッセージを送っています。出資を考えているものの、不安な点やわからないことがあって踏み切れないという場合は、どんどん問い合わせてみるのも良さそうです。