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アディダス ジャパンはこのほど、「スペシャルクリニック 『サッカー日本代表選手と皇居 RUN』」を、皇居ランナー専用施設「adidas RUNBASE Tokyo」(東京都千代田区)にて行った。

皇居の周りを走る「皇居ランニング」(皇居ラン)は今や健康維持のためだけではなく、リフレッシュや街コンでも利用されているほどの人気だ。サポーターやメディア陣を合わせ、約30人のランナーとこの日一緒に走ったのは、サッカー日本代表でドイツのボルシア・ドルトムントでも活躍している香川真司選手。

今回のイベントは、「サッカーをしないファンとも一緒に体を動かして交流する機会を持ちたい」という香川選手の希望により、実現した。筆者も香川選手と一緒に走る機会に恵まれたので、当日の様子をレポートしよう。

○人生初の皇居ラン

事の発端は、編集部に先輩であるKさんの一言だった。
「サッカーはお好きですか?」
「日本代表戦は見ていますよ」と筆者。
「そりゃよかった。今度日本代表の香川選手が、一般の人と皇居ランニングを行うイベントがあるので走ってきてください」
「えっ? Kさんは参加しないのですか?」
「私は指示だしと写真撮影を行います。まだ若いんだから皇居ランくらいいけるでしょ」
「えぇ……」

筆者は入社1年目。確かに社内では若い方かもしれないが、根っからのインドア男だ。大学時代、同級生がテニスやフットサルで爽やかな汗を流しているなか、漫画喫茶で半日を費やしていたほどである。時たま運動をしようといきり立ち、スポーツジムで走ってみたこともあったが、3キロメートルを超えるころには限界に達してしまう。皇居の外周は約5キロメートル。香川選手と一緒に走るどころか、完走できるかどうかも怪しい。

しかし、日本代表選手と一緒に走る機会なんてまたとないだろう。「香川選手と肩を並べて走ったなんていったら、周りからちやほやされるだろうし、何か面白いことが聞けたらいい記事も作れそうだ」と若干よこしまな気持ちもあり、人生初の皇居ランに挑戦することになった。

○香川選手「体めっちゃ固いんですよね」

当日、会場に向かうとほとんどの人が集まっていた。みんな普段から趣味で皇居を走っているらしく、早くもついていけるか不安になる。

ほどなくして香川選手と、同店の一日店長体験を務めるために同じくイベントに参加した浦和レッドダイヤモンズの槙野智章選手が登場。スタートする前、両選手と一緒にウォーミングアップを丁寧に行った。

前屈では、手が地面につかなかった香川選手に「固そうですね」とトレーナーがコメント。それに対し、「そうなんですよ、体めっちゃ固いんですよね」と香川選手は答えた。その隣にいた筆者は、それ以上に体が曲がらない。さらに、片脚で立ちながらのストレッチではひらすらよろめく。早くも嫌な予感しかしない。

○「夜のランニング、気持ちいいな」

準備が整ったところでいよいよスタート。一日店長を務める槙野選手の「行ってらっしゃーい!!」という掛け声で始まった。香川選手とトレーナーの2人を先頭に、列になっていくなか、筆者は香川選手の真後ろをキープすることに成功。ペースも決して速くなかったので、これならついていけそうだ。あわよくば、香川選手のプライベートに関する質問も聞き出せるかもしれない……!

adidas RUNBASE Tokyoから国道246号に出て左に曲がっていくと、皇居は目の前。3分ほどで内堀通りに到着して、いよいよ皇居ランの始まりだ。皇居は周りのビル群のような障害物がないので風通しがよく、体がほてってきたランナーたちにひんやりとした空気を届けてくれる。「夜のランニング、気持ちいいな」と香川選手。いつも練習場を走ることが多く、街中はあまり走らないそうだ。

国会議事堂を過ぎると、桜田門から少し敷地内に入っていく。さらに進んでいくと右手には東京駅の丸の内口。ライトアップされた赤レンガに目を奪われてしまう。トレーナーが、「皇居ランの楽しさは、周辺にある武道館や国立劇場、日比谷公園、靖国(やすくに)神社などの景色を楽しめることですね。東京観光でもおすすめです」と、皇居ランの魅力について説明。人生初の皇居ランだという香川選手も「景色が違うだけで、走るときの気持ちも変わりますよね」と楽しそうに話した。

大手町から北の丸公園に向かうにつれて上り坂になり、ランナーの息が少しずつ荒くなる。筆者も途中わき腹を刺すような痛みに襲われ、何度か心が折れそうなった。それでもなんとか走り続け、ゴール近くで再び香川選手に接近。ここだ、このチャンスを逃してはもうフリーで質問をすることはできないぞ。まずはランニングの話から入り、徐々にプライベートなどの核心に迫ろう。

「香川選手お疲れさまです。全然きつくなさそうですね」
「そうですね、このくらいのペースと距離じゃ物足りない」と香川選手。
「さすがです。今まで走っていて一番きつかったのはいつでしたか?」
「セレッソ大阪時代が一番走らされましたね、1キロを8本くらい走らされました」
「つまり8キロってことですか! 普段の練習でそれはきついですね…」
「そうですね、だからシーズン中はあまり走りませんよ」

残念ながらこの会話でもう時間切れ。これからが"本番"だったのに…。

香川選手は、帰りを待っていたたくさんのファンとハイタッチをしながらゴールした。筆者もふらふらだったがそれに続いてゴール。結局、記事のネタに使えそうなコメントは引き出せなかった…。でも、貴重な経験をありがとうございました、香川選手!

○サッカー場以外でもファンとの交流を

終了後、香川選手と槙野選手がイベントをそれぞれ振り返った。香川選手は、「普段はサッカーのイベントが多いですが、こうやっていろいろな方と交流すると、あらためてスポーツの楽しさを実感できました」とコメント。

一方、一日店長に従事していた槙野選手は、「走っている方は分からなかったと思いますが、短い時間の中でウエアと靴下とパンツを売ることができました。初めてだったのでもっとやりたかったなと思いましたし、いろいろな人と関わりがもててよかったなと思います」と笑顔で話した。

久々に運動をした充実感と5キロを走りきった達成感は気持ちがよかった皇居ラン。皆さんの中にも、皇居ランはしたいが「かばんの中にウエアやシューズを入れて通勤するのも大変だなあ」と思っている人もいるかもしれない。

ただ、「adidas RUNBASE Tokyo」は走るための用具一式をレンタルできるので、仕事帰りにふらっと立ち寄って気持ちよい汗をかくことが可能。特に水曜日は、店舗前に列ができるほどの盛況ぶりだという。他にも皇居周辺にはランナーのためにロッカーやシャワーの貸し出しをする施設もいくつかあるので、ぜひ挑戦してみてほしい。

(福田啄也)