もう時間に追われない!仕事の優先順位を見極めるスケジュール管理術

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毎日精一杯働いているのに、いつも時間が足りない…そんな状況に心当たりがある人は、仕事の優先順位を間違って把握しているかも。

人材育成やスキルアップのセミナー講師などで活躍する新井淳子さんは、「仕事の優先順位を正しく整理するためには、緊急度と重要度というふたつの指標を組み合わせるといいでしょう」とアドバイスする。

“緊急度が高い仕事”とは、締め切りが差し迫っている仕事のこと。“重要度が高い仕事”は、納品物の手配や請求書の処理などの売り上げに直接関わる作業や、自分の担当分を仕上げないとチーム全体の仕事に支障をきたす作業のこと。

「なかでも最も重要度が高いのは売り上げに関わる作業、二番目がチーム全体の仕事に関わる作業ですが、不得手で作業に時間がかかったり、量が膨大だったり、難易度が高かったりして、必要以上の労力を割く必要がある作業も、それらの次に重要な仕事と考えましょう」(同)

緊急度と重要度を一元的に把握できるマトリクス表を作成すると、簡単かつ明快に仕事の優先度が理解できるとか。

まずは紙に“十”の字になるように縦線と横線を書き、縦線の上側に「緊急度」、横線の右端に「重要度」と書いて。そして以下を参考に、手持ちの作業を各欄に書き込んでみよう。

右上の欄:緊急度・重要度とも高い仕事(例:締め日が間近の請求書の処理)
左上の欄:緊急度は高いけど、重要度は低い仕事(例:今週中に仕上げなければならないが30分程度で終わるルーチンワーク)
右下の欄:緊急度は低いけど、重要度は高い仕事(例:1カ月以内に顧客に提出しなければならないレポート)
左下の欄:緊急度も重要度も低い仕事(例:古い資料の整理)

“緊急度・重要度とも高い仕事”を1件終わらせたら、“緊急度は高いけど、重要度は低い仕事”を1件、“緊急度・重要度とも高い仕事”に繰り上げて。同様に“緊急度は低いけど、重要度は高い仕事”から1件、“緊急度は高いけど、重要度は低い仕事”に繰り上げよう。

こうすると、今週すべきこと、今月すべきこと、数カ月以内にすべきこと、年内にすべきこと…などのスケジュールを連動して管理できるようになる。なお、“緊急度も重要度も低い仕事”については、そもそも本当に必要な仕事かどうか、見直す機会と考えて。

この方法で仕事の優先順位を正確に見極められるようになれば、きっと仕事に追われることも少なくなるはず!

新井淳子
オフィスフローラン代表。日本プレゼンテーション協会認定講師、社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー。職場の課題発掘と人材育成、モチベーションアップなどを図るコンサルティングやセミナー開催などを行い、スキルアップのサポート役として多方面で活躍中。