科学未来館が企画展『ポケモン研究所』開催、ゲームやクイズで観察と分類の重要性を学ぼう

写真拡大

日本科学未来館と読売新聞社は共同で、企画展『ポケモン研究所〜キミにもできる!新たな発見〜』を7月8日から10月12日まで開催します。会場は東京・お台場の同館内。入場料は、大人(19歳以上)が1600円、中人(小学生〜18歳)1200円、小人(3歳〜小学生未満)が500円。

この展示会は、ポケモンの世界観を元に、観察や分類といった科学的作業の重要性を体験しながら学ぶ科学アトラクション展。ポケモンの知名度の高さを活かし、親子で楽しめる作りになっています。
プレス内覧会では、公式キャラクターである「ピカチュウ研究員」(写真)も登場しました。

会場入り口には、ポケモンを知らない、あるいは昔のポケモンだけを知っている方へのガイドを用意。キャラクターとしてのポケモンの基本やこれまで発売されたタイトル一覧など、展示会に必要な前提情報がわかります。

展示会は3つの研究室に分かれており、最初の2つがポケモンに関連した展示です。目玉的な展示が最初の研究室である「博士からのミッション」。これはモンスターボール(実際にボールをもって廻ります)の中に入ったポケモンを12あるマシンで観察し、その種類を当てるゲーム仕立ての展示。

難度はボールの種類に応じて3段階。標準のモンスターボールでは代表的なポケモンに限られますが、最難度のハイパーボールでは、現在登場しているすべてのポケモンが対象になります。

ここで重要なのが、ボールを観察するマシンの仕様。というのも、1つのマシンでわかる情報は、足あとのみや上から見たシルエットだけ、あるいは一部の拡大映像のみといったように、ごく限られたものとなるためです。

さらに1つのボールに対しては12のマシンのうち4つまでしか使えないため、中のポケモンを予想しての取捨選択も重要となります。加えてよい情報を得られやすいマシンは、ピントを合わせる操作が必要だったり、レバーを上げ下げする作業が必要など、操作が難しくなるのもポイント。

例えばシルエットを撮影できるマシンなどはきちんと撮影するためには足踏みが必要なため、大人の協力が得られると有利なシステム。このように数々の親子で楽しめるような工夫がなされています。

こうしたアトラクションにより、科学的思考で重要となる「観察」の重要性を体験してもらうという趣向です。

実際に遊んでみましたが、モンスターボールはともかく、ハイパーボールでは前提となるポケモン知識が頭に入っていないとあたりさえ付けられない状態に。選ばれたポケモンによっては、現役プレーヤーでも歯ごたえを感じると思われます。

会場内では、等身大のレシラムとゼクロムのフィギュアや新御三家ことハリマロン・フォッコ・ケロマツの人形なども来場者を出迎えてくれます。

ミッションに挑戦した来場者は特典として、ゲーム内(オメガルビー、アルファサファイア、X、Y用)で使えるポケモンのデータがもらえます。種類は元祖御三家「フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメ」より1匹となっていますが、ポケモンの種類を当てたか否かに関わらずにゲットできるのがポイント。

第2の研究室は、ポケモンコレクションルーム。これは観察に続く「分類」の重要性を体験するコーナー。

主な展示物としては、柱に貼られたタイプごとの特徴を当てる分類クイズや、ポケモンのマグネットシートを大きなホワイトボードに貼って分類できるポケモン分類パネルなど。合わせて、ポケモンカードゲームの原画やコレクションフィギュアも展示されています。

しかしなんといっても圧巻は、壁一面に配置された全ポケモン図鑑。720種+α(同一種でも外観が異なるものがいます)のポケモンが、誇張ではなく見渡す限り並んでいます。

もちろん、ポケモン関連書籍などでもこうしたデータはあるのですが、大面積で並べられていると、書籍などでは味わえない独特の迫力があります。実物は目を回しそうな密度で並べられていますので、データが「ポケモン言えるかな?」の151種で止まっているお父さんなどはご注意ください(ちなみに、ごく限られたプレーヤーでない限り現状のポケモンは暗唱できませんので、その点はご安心を)。

3つ目の研究室は「キミにもできる! 新たな発見」と称して、これまでポケモンを見てきた観察や分類が、実は実際の科学研究においても重要であることを気づかせてくれる展示。

ここまでに比べると一気にポケモン色が薄く、というよりほぼなくなりますが、入り口ではここまでポケモンで遊んできた観察や分類が実は立派な科学的考証の一環であったことについて触れ、続いて小学生が発見した生物学上の大発見の例を紹介します。

さらには近年発見された興味深い動物の生態などを展示するという構成となっており、ポケモンから入った子供たちの興味をなるべく失わせずに工夫された展示内容です。

今回の展示はこのように、ポケモンをモチーフにしたオリジナルのゲームを入り口に、考え方として大切な観察や分類の重要さを発見し、考え方が身につくような内容となっています。こうした観察や分類といった思考パターンは、今後は科学的な素養を問わずに重要となっていくものだけに、年齢を問わずに着目していくことはますます重要となるはず。

ポケモンのオリジナルゲームが楽しめるという点から既に前売り券が人気となっている同展ですが、本筋となる学習的効果という点でも非常に要点が押さえてあり、かつ連続性に違和感の少ない(途中でしらけにくい)展示。科学アトラクション展としての完成度はかなりの高レベルと感じました。
親子連れで遊べて学べる夏休みのアトラクションとして、十二分にオススメできる企画です。

(C)2015 Pokémon. (C)1995-2015 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc. ポケットモンスター・ポケモン・Pokemonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。