なでしこ最年少22歳の岩渕「引っ張っていける存在に」

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 後半から途中出場したアメリカとの決勝後は悔し涙に暮れていたFW岩渕真奈だったが、帰国後の表情はすっきりとしていた。

「昨日は正直、悔しかった。このメンバーとやる最後の試合だったし……。でも、世界2位というのは誇れる結果だと思う。最高のチームメイトとやり切れた1か月間だった」

 大会前の国内合宿中だった5月22日に右膝を負傷。女子W杯出場辞退も考えるほど深刻な状況だったが、必死のリハビリでコンディションを回復させ、決勝トーナメント以降の勝負どころに備えていった。

 W杯ではグループリーグ3戦目のエクアドル戦から復帰し、以後、全4試合に途中出場。オーストラリアとの準々決勝では後半41分にセットプレーから決勝ゴールを決めた。

「先発で出るつもりでこの大会に臨んでいたので悔しかったけど、(途中出場という)違う立場で割り切ってできたし、限られた時間の中でしっかりやり切れたのは良かった。大舞台で1点取れたことも自信になった」

 強がりではない、力のこもった言葉に、成長が感じられる。優勝した11年大会も今回もチーム最年少とあって、今後は若い世代を引っ張っていくことが大いに期待される。

「自分が2大会連続最年少で、同年代の選手がいないのは事実。そういう中で、W杯を2回経験させてもらい、優勝と準優勝という結果だった。経験値は確実に周りより高いと思う。プレーも、プレー以外でも引っ張っていける存在になりたい」

 10代のころから岩渕を可愛がってきたMF澤穂希は「これからの日本代表を背負っていく、中心になっていく選手。前回も今回も一番年下の選手で、他の選手より経験があるので、それを今後につなげてほしい」と未来を託した。

 あどけなかった少女時代は過ぎ去った。優勝の歓喜も準優勝の悔しさも経験し、着実に成長している岩渕は「もっとドリブルができる選手になりたい。一人でもフィニッシュまで持ち込める力を身につけたい」と意欲をかき立てていた。

(取材・文 矢内由美子)


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