光学迷彩にも可能性、イカの擬態変色を担うタンパク質3種の性質を米大学が解明

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カリフォルニア大学サンタバーバラ校の研究者が、イカが体の色や模様を自由に変える「擬態」に使う「リフレクチン」がもつ3つのタンパク質構造と性質を発見しました。

このしくみをさらに解析することで、将来的には自由に色や模様を変えられる衣服や工業製品、さらには光学迷彩への応用も可能となるかもしれません。イカといえば、海底の景色に擬態することで身を隠す性質を持ちます。色が変わるしくみは、体の表面にある色素胞が実現しています。

研究チームのリーダー、ダニエル・デマルティーニによると、カリフォルニアヤリイカの色素胞に含まれ、反射する光の波長を変える役目を持つ虹色細胞に含まれる「リフレクチン」のタンパク質の配列構造を解析し、大きく分けてA型、B型、C型の3タイプが存在することを確認したとのこと。

研究ではそのうちにA型にはさらに A1型、A2型 に分類される性質があること、B型はA型の中に含まれ、色の調整機能をもつこと。そしてC型は色を定着させる役割を担っていることをつきとめました。

デマルティーニは「この発見が、リフレクチンをベースとした変色可能なフォトニック構造の実験研究を一新するかもしれない」としており、「将来的に自在に色を合成できる光学材料を製造できる可能性がある」としています。

たとえば繊維や合成皮膚にその技術を転用できるようになれば、自在に色を変えられる衣服や、周囲に溶け込む光学迷彩技術、ドラえもんでいえば「透明マント」の実用化にも活用できそうです。

元論文はこちら:Structures, Organization, and Function of Reflectin Proteins in Dynamically Tunable Reflective Cells (Daniel G. DeMartini,Michi Izumi, Aaron T. Weaver, Erica Pandolfi and Daniel E. Morse)