[日本-メコンU-15サッカー交流プログラムMOM]U-15日本代表MF船越大夢_指揮官の要求に近づく動きで決勝点

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[日本-メコンU-15サッカー交流プログラム・マン・オブ・ザ・マッチ]

[7.3 日本-メコンU-15サッカー交流プログラム U-15日本代表2-0 広島JY J-GREEN堺]

 2番手グループのアピールの場として、今大会に挑んだU-15日本代表。MF谷内田哲平、岩井龍翔司ら「伸びシロも大きく、成長に期待している選手たち」と森山佳郎監督が期待を寄せるU-14世代の活躍もさることながら、目を見張るプレーを見せたのが久々の日の丸を背負った復帰組。森山監督も「初めての子たちよりも、復帰組の子たちの方が意気込んでいた。しばらく呼ばれなかったことで、この代表への思い入れが強くなったと思う。この年代は“感じること”が大事。悔しいとか、これができなかった、もっとこうなりたいと思う強い気持ちが選手の成長曲線を変える」と彼らの変化を評価した。

 その中でも、目立つ活躍を見せたのは、この日決勝点をマークしたMF船越大夢(神戸U-15)だ。「(広島JY戦は)皆が全力を出していて、3日間の中で一番良い試合だったと思う」と振り返ったように、全員が積極的な動きを見せる中、彼は序盤からドリブルとパスを織り交ぜた仕掛けで、攻撃を牽引した。前半20分には「DFや中盤の選手がボールを持ったら、裏に抜けるように意識していた」と右SBを上がったDF遠藤光のパスに、相手DFの背後で反応。並走した相手からプレッシャーを受けながらも右足を伸ばした一撃が、GKの脇を抜けゴールネットに突き刺さった。

 先制点以降も得点への意欲は衰えず、24分にFW石井快征の左クロスを左足でボレー。39分には右クロスのこぼれ球を高い位置で拾って、ミドルシュートを狙った。結果的には2点目を奪うことができなかったが、試合終盤まで精力的にボールに絡んで日本の攻撃を牽引。背番号10に恥じない存在感を見せつけた。

 自身の特徴を「ボールにいっぱい触って、攻撃のリズムを作ること」と評するように、これまでは“ボールを持ってナンボの選手”だった。持てばチャンスが生まれる一方、2月に初めてU-15日本代表に選ばれた際に、森山監督から「攻撃だけじゃなく、守備もできて戦える選手にならないといけない」と指摘されたように課題も明確。以降は代表から遠ざかっていたが、「人一倍ボールを追いかけたり、身体を張ったり。練習後に走ったりしていた」と上手いだけの選手からの脱却を目指した。

 約5か月ぶりに日の丸を背負った今大会では、「大変だったけどボールを失ってもすぐに追いかけることができた。また、代表でサッカーをやると体力がまったく持たなかったけど、今回は最後まで体力が持った」と収穫を話したが、森山監督の評価は「まだ、こちらが要求するレベルには達していない」と辛口。だが、「今大会は、だいぶ得点に絡んでいた。まだ足先でプレーすることが多く、勿体ないと感じるプレーも多いけど、足下の技術は確かだし、『戦えるようにならなければ』という気持ちは感じる」と続けるように、期待値は高い。今大会で「00ジャパン」が求めるスタートラインに立ったばかりの彼が今後、1番手グループを追い上げることができるか楽しみにしたい。

(取材・文 森田将義)