赤の丸印は高値の予想、青の丸印は安値の予想

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日経平均株価は2万円台での上下動を繰り返している。今後日本株はどう動くのか、プロ67人に今後の株価予測を聞くとともに、これから年後半にかけて儲けるための秘訣についても徹底取材した。

今後は日本株全体の上値は重くなる!
第1四半期決算の上方修正株を狙え

 まずはプロ67人の年末までの日本株予測をみてほしい。

 これから年末までの大きな流れとしては、7月にいったん高値に挑戦し、その後秋にかけては株価は調整色を強め、年末に向け再度上昇を開始するとの予測となっている。ちなみに日経平均株価の高値予測の平均値は2万2262円で12月頃と考えているプロが多い。一方の安値の平均値は1万8972円で8〜9月頃を想定しているプロが多い。

 こうした予測を踏まえ、どういう投資を心がけたらいいのか。

 ここまでの上昇を振り替えると、13年4月から日銀による量的緩和策が開始されたことで、円安が進み、外需株を中心に日本株の上昇が始まった。これを追い風に自動車などの製造業をはじめとした大型輸出株が相場を牽引してきた。さらに、昨年末から値動きが落ち着いていた為替相場も5月末から急速に円安が進んだことで、外需株の好調は当面継続しそうだ。

「7月下旬の第1四半期決算は、円安の影響で上方修正が相次ぐだろう。米国の利上げの影響で株価はいったんは調整するが、上方修正ラッシュで反騰すると見ています」(カブドットコム証券の河合達憲さん)

 しかし、その後は「原油安と日本の製造業の国内回帰によって貿易収支が改善し、円安に歯止めが掛かりやすい」(大和証券の木野内栄治さん)。一方で年後半には、「賃上げによって個人消費が持ち直す」(伊藤忠経済研究所の三輪裕範さん)可能性があるなど、内需株に追い風が吹く可能性も高い。

 加えて、「非製造業の設備投資が増加してきており、こういった設備投資に関連した株にも注目」(SMBC日興証券の阪上亮太さん)できそうだ。

 国内景気の回復を先取りする形で、長らく株価の低迷が続いていた銀行株が上昇を開始している。「年後半には日本の中長期金利が徐々に上昇すると予測しています。金利上昇で恩恵のある銀行や保険などのセクターに注目」(マネックス証券の広木隆さん)しているプロが多かった。

 また、67人の予測図からもわかるように、ここから日本株全体の大幅上昇を予測するプロは少なく、年後半はさらに銘柄選びが重要になってくるはずだ。

年初から出遅れた中小型株を狙え!
割安放置の低PBRにもチャンス到来

 15年に入ってから、中小型株の指数である日経ジャスダック平均と比較して、日経平均株価は大きく上昇している。これは、中小型株に比べて主力大型株の上昇力が強かったためだ。

 しかし、今後は「円安の達成感により、輸出&大型株から、国内&中小型へ資金シフトが強まる」と金融ストラテジストの春山昇華さんは予測している。

 加えて、株価停滞が続いていた割安株にもチャンスが到来しそうだ。「今後はデフレを脱し、インフレが到来すると見ています。そうなると資産価値が評価され、低PBR株などが上昇する可能性が高い」(大和証券の吉野貴晶さん)。

 長らく日本経済を苦しめてきたデフレから本格的に脱却することができれば、「銀行だけでなく、不動産や建設といった株にも資金が入る」(武者リサーチの武者陵司さん)ため、幅広い業種の株価が上昇することが考えられる。

 これまでは、金融緩和による円安で恩恵を受ける株が相場を牽引した。しかし、景気回復によってインフレが進行するという健全な経済状態になれば、出遅れていた内需中心の中小型株にも大幅上昇のチャンスがありそうだ。

 また、海外の機関投資家が15年年初から日本株を買い越す中、日本の個人投資家は大幅に売り越していた。しかし、賃金上昇や消費復活による景気の上向きによって、個人投資家が日本株を買い越しに転じる可能性がある。

「年後半は郵政3社の上場で、投資初心者層が爆発的に増え、個人投資家に人気の高い優待株がさらにバブル状態になる可能性があります」
と、SBI証券の藤本誠之さんは予測している。

 現状では、日経平均株価が2万円を超えたことで、割高感を感じている個人投資家が多いが、「年後半には2万円台の株価にも慣れて、徐々に全員参加型の相場になる。買われる銘柄としては、好業績株などが中心になると思うが、様々なテーマに買いが入り」(クオンツ・リサーチの西村公佑さん)、優待株以外にも個人投資家の資金が入る可能性は十分にある。個人投資家の人気を集めそうなテーマは、来年1月に開始のマイナンバーや自動運転、ヘルスケア。さらに、さまざまなモノとネットを接続する技術であるIoT(インターネットオブシングス)関連にもプロは注目している。

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