手倉森Jキャップ数2位の矢島は“柔軟性のキーマン”

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[7.1 国際親善試合 U-22日本 2-0 U-22コスタリカ ユアスタ]

 手倉森ジャパン最古参メンバーの一人、MF矢島慎也(岡山)の途中出場は、システム変更のスイッチとなった。

 日本が1-0とリードした後半16分。後半から3バックに変えてゴールを奪いに来たコスタリカに対し、手倉森監督は3番目の交代カードとして矢島を投入した。

 日本はこのタイミングからMF遠藤航(湘南)がアンカーとなり、中盤で数的優位を作ることに成功。矢島はアンカーの右上のポジションでボールに多く触りながら右SBのDF伊東幸敏(鹿島)とのコンビネーションで何度もチャンスをつくっていった。そして、相手に主導権を与える隙をつくらなかった。

「航くんをアンカーのところに置いて(ボールの)回りを良くしようとした。僕と喜田(拓也=横浜FM)が少し落ちてボールを引き出せれば、SBを高い位置へ上げることができる。中には(中島)翔哉とか(野津田)岳人がいたので、そこから先は前のコンビネーションで、という狙いがうまくいった」

 今季、出場機会を求めて浦和からJ2岡山に期限付き移籍した。現在、16試合に出場し、3得点をマーク中。「去年までは浦和で試合に出ていなくて代表に呼ばれていたが、今は岡山で試合に出て選ばれている。個人的にも違いを今は感じている」と話す。

 違いを感じると言うのは守備の一歩目と、球際の強さ。「守備の出足も大分良くなったし、球際のところもJ2はかなり荒いのでそれに負けないようにやっていることで良くなっている」

 課題はフィニッシュの部分。「前に出て行く回数や、チャンスで試合を決め切れる力が自分は物足りない」という自省の言葉通り、この日はゴール前で抜け出す場面や直接FKからゴールを狙える場面で結果を出すことはできなかった。

 けれども、リオ五輪1次予選から半数近くのメンバーが入れ替わった中、手倉森ジャパンのコンセプトを深く理解し、それを実際のプレーンに落とし込むという点で矢島への評価は高い。

 このチームでの出場数は最多16試合出場のFW鈴木武蔵(新潟)に次ぐ15。MF中島翔哉(F東京)、DF植田直道(鹿島)と並び、チーム2番目の数字だ。

「試合を決める力を付けないと。もっと点を取らないといけない」。数字をもっと伸ばし、最終予選、そしてリオ五輪へ。矢島は高みを見据えた。

(取材・文 矢内由美子)