攻守に躍動した遠藤、手倉森監督は「レベルを上げた」と絶賛

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[7.1 国際親善試合 U-22日本 2-0 U-22コスタリカ ユアスタ]

 中盤の底で守備に攻撃に存在感を見せた。ピッチ外ではさわやかな受け答えで、ここでも存在感抜群。MF遠藤航(湘南)が一段と成長した姿で、チームの5試合連続完封勝利に大きく貢献した。

 最初のインパクトは前半6分だった。自陣でボールを奪うと相手をかわして素早く前へ。FW浅野拓磨(広島)のスピードにピッタリと合った球足のスルーパスをDFラインの裏に送り、決定機を演出した。浅野のシュートは相手GKの好守に遭って左ポストを直撃したが、ハリルジャパンを彷彿とさせる縦に速い攻撃はスタジアムを大いに沸かせた。

 守っては前半は中盤の底でコンビを組んだ最年少のMF井手口陽介(G大阪)をうまくリードしながらピンチの芽を的確に摘んだ。

 後半は相手のシステム変更に臨機応変に対応した。手倉森誠監督が後半16分にMF矢島慎也(岡山)を投入した意図は、相手が3バックになったことに対して、中盤で数的優位を作りたいということ。遠藤はそのタイミングからアンカーの位置でのプレーになり、「前よりも後ろでしっかりクサビに対してやセカンドボールを拾うところを意識して」試合を進めた。

「全員守備、全員攻撃」「システム変更への柔軟性」をチームコンセプトとして打ち出す手倉森ジャパン。後半に8人が交代でピッチに入り、計19人という大人数で戦いながらもほころびを見せることなく試合を終えたのは、遠藤の力によるところも大きい。

 手倉森監督は「(遠藤は)ボールを奪ってから攻撃に転じるスイッチ役を果たした。これまでは守備のオーガナイザーという役割だったが、今回はレベルを上げてチームに絡んでくれた」と手放しの褒めようだった。

「どういうサッカーをしてきたのか、何をするべきかは整理できている。(招集の)回数が少ないと難しいかもしれないけど、今日はメンバーが変わった後半も内容を落とさずにできていた。チームの底上げになった」。遠藤自身も自画自賛だ。

 U-22日本代表の年内の試合予定は発表されておらず、早くもこれが最後。来年1月のリオ五輪最終予選前まで活動はない。だからこそ目指したいところがある。それは東アジア杯だ。

「僕らの世代からA代表に入る選手を多くしていきたい。A代表というのはみんな意識していると思うし、僕個人としてもできるだけ入りたい」と遠藤。11日から開幕するJ1リーグ第2ステージでのアピールへ、すぐに意識を向けた。

(取材・文 矢内由美子)