1次予選が終わった後も、高い意識の下でサッカーと向き合ってきた遠藤。コスタリカ相手に、その成長を見せたい。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 1次予選が終わった後の、遠藤航のこんなコメントが印象的だった。
 
「日本はまだハングリー精神を持たなければいけない。戦う姿勢や国を背負って戦う覚悟を、普段の練習や試合で感じながらというか、最終予選があることを意識しながらプレーすることが大事だと思います」
 
 マレーシアでの1次予選後、戦いの舞台をJリーグに戻してからここまで、実際に遠藤はどう過ごしてきたのか。
 
「まずはチームでしっかり試合に出ることはもちろん、球際や攻撃参加の部分を意識してやっていました。フィジカル的なところでは、シンプルに筋トレをして身体を作ったりとか。それらはすべて、最終予選や本大会に向けてやっていることだとも思うので。それをまた今後も続けていければいい」
 
 特別になにかをしていたわけではない。ただ、チームで求められる役割をまっとうし、プロとしてやるべきことを忠実にこなして、地道に自らを磨いてきた。それが所属チームでの貢献になると同時に、代表での活動にもつながると信じて、常に高い意識の下でプレーしてきた。
 
 湘南では副キャプテン、手倉森ジャパンではキャプテンを任される男の表情は、ますます精悍になってきた印象だ。試合前日の公式会見では手倉森誠監督の隣に座り、堂々とした振る舞いで受け答えしていた。
 
 生粋のリーダーは、代表では久しぶりのゲームとなるコスタリカ戦を「アジア以外のチームと対戦できるのは、自分を試せるチャンス」と捉えている。
 
 アジアレベルとは一味違う実力国を相手に、鍛練を積み重ねてきた自分はどこまで戦えるのか――。
 
 もちろん、チームとしての勝利も忘れてはいない。
「やることはみんな、整理されている。最終予選に向けてどういう戦いができるのかを示して、しっかり勝って終わりたい」
 
 指揮官からの信頼も厚い遠藤の、個としての成長がチームを勝利に導くはずだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)