Doctors Me(ドクターズミー)- 猫も【膝蓋骨脱臼】になる!? その原因や治療法を徹底解説!

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■ そもそも「膝蓋骨脱臼」とは……?

「膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)」とは、膝蓋骨(膝のお皿の骨)が通常あるべき位置から内側や外側に外れてしまうことをいいます。
犬ほど一般的ではありませんが、猫でもまれに膝蓋骨脱臼になることがあります。
今回は、その症状や原因、治療法などについて、獣医師に聞いてみました。

■ 考えられる原因と症状

猫による膝蓋骨脱臼の原因とは、どのようなものでしょうか。

1.遺伝的なもの
犬と同様に、猫の場合も膝蓋骨脱臼は遺伝します。スコティッシュフォールドやシャム、ペルシャなどは比較的発生が多いようです。膝蓋骨脱臼の猫は、繁殖させないようにしましょう。
2.外傷によるもの
交通事故などによる骨折や打撲、捻挫などが原因で脱臼してしまうと、膝蓋骨脱臼になります。

膝蓋骨脱臼の症状は、歩いたり走ったりするのに影響がない軽度なものから、痛くて歩けない重度なものまであります。
なかには膝の関節が腫れたり、触られるのを嫌ったり、ひょこひょこ跛行することも。また、痛みの程度によっては元気消失や食欲低下が見られることもあります。

■ 脱臼の程度を表す「グレード分類」

膝蓋骨脱臼はその症状の重症度により、グレード1〜4段階に分けられます。これは、必要な治療を見極める目安にもなっています。

【グレード1】指で押すと脱臼させられるが、離すと正常な位置に戻る。症状は軽度で、たまに足を挙げることがあるが、歩行に支障がないことが多い。

【グレード2】指で押すと容易に脱臼し、離しても戻らない。足を曲げ伸ばしすると正常な位置に戻る。これも痛みがないことが多く、たまに跛行を示す程度。

【グレード3】常に膝蓋骨が脱臼している。指で元に戻しても離すと外れてしまう。骨の変形があり、跛行は頻繁に見られる。

【グレード4】脱臼したままで、指で戻すことができない状態。常に膝を曲げたような姿勢をとり、歩行に支障がある。骨や靭帯に重度な変形があり、早急な治療が必要。

■ 症状の程度で異なる治療法

グレード1、2で跛行がほとんど見られない場合には、治療をしない場合があります(保存治療といいます)。ただし、症状が進行する場合もあるため、激しい運動を控えることと、体重を増やしすぎないようにすることが大切です。
グレード3以降は、歩行に支障がある場合がほとんどです。骨や靭帯の変形にも起因しているため、外科手術が必要な場合が多くなるでしょう。

【内科治療】鎮痛薬・コンドロイチンの注射や内服薬、関節用サプリメント
【外科治療】膝蓋骨の収まる溝を深くする。靭帯や筋肉の位置を変える、または縫い縮める。変形した骨を整復するなど

■ 獣医師からのアドバイス

遺伝的な膝蓋骨脱臼の場合には状態が軽度であっても、変形に進行することが往々にして考えられるため、早期に手術が必要なことがあります。気になることがあれば、定期的に獣医さんに状態をチェックしてもらいましょう。