コスタリカ戦のスタメン予想。岩波と植田は盤石のCBコンビで、高さと強さを兼備。代表ではボランチを務める遠藤が攻守の要となり、トップ下の中島を中心に多彩な攻撃を仕掛ける。広島でチームメイトの浅野と野津田の息の合った連係にも注目だ。

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 U-22日本代表の公式戦としては、今年3月にマレーシアで行なわれたリオデジャネイロ五輪アジア1次予選以来となる。同大会を無傷の3連勝で勝ち抜いた手倉森ジャパンが、来年1月にカタールで開催される最終予選に向けた強化試合として、久々の国内でのゲームに挑む。
 
 試合前日の公式会見で、手倉森誠監督は開口一番、「選手はそれぞれのクラブで自分磨きをしてきた。それに対して今、(選手個々が)どのレベルにあるのかを知れるゲームになる」と語り、「私にとっても、選手たちにとってもテストになる。そこにトライして、これからの課題、今までの成果を捉えたい」とし、約3か月ぶりとなる実戦に向けて強い意気込みを口にした。
 
 対戦相手のコスタリカについては、「フィジカルの強さやしなやかさがあって、ピッチのなかでしか感じられないコンタクトは、(最終予選で)中東勢と戦うにあたり、(コスタリカは)格好の相手」とその印象を述べる。
 
 たしかに、1次予選で戦った国々(マカオ、ベトナム、マレーシア)や、今年の春先に大勝を収めたシンガポールやミャンマーと比べれば、中南米の実力国は手強い相手に違いない。
 
 すでにコスタリカの試合を映像で確認している指揮官は、相手の特徴もしっかりと頭の中に叩き込んでいる。
 
「けっこう前から来る。それをひとつかわしても、ブロックを組むのが早い。だから、ブロックを組まれる前に攻め切るっていうのは、狙いとして絶対に持たないといけない」
 
 前日練習では、CBから高い位置を取ったSBへのフィードからのクロスや、サイドからボランチに預けてそのままシュート、あるいは、ボランチから前線へ縦パスを入れて、3人目の動き出しを絡めたスピーディな崩しを狙いとしたメニューが組まれていた。
 
 ボールを動かすことに関しては、「僕たちがボールを持った時に、アングルを作るとか、攻撃の組み立ての部分はイメージを持ってやってきた」(遠藤航)。パスワークにはある程度の自信がある。持ち味のポゼッションで相手のハイプレスをいなし、素早い仕掛けで仕留める――ゴールへのビジョンをチームとしてどれだけ共有し、表現できるかは注目のポイントとなりそうだ。
 もっとも、手倉森監督はこうも言う。
 
「ただ、そればかりになると、今度は90分間のコントロールに破たんをきたすかもしれない。そこのところの使い分けがおそらくキーになる」
 
 単調なリズムで攻撃が一辺倒になることを危惧する。状況に応じたゲームコントロールも求められているようだが、ただ、手倉森監督は1次予選後の本誌のインタビューで、次のようにチームのことを評価していた。
 
 1次予選で、日本はベトナムを2-0で下したが、長い時間1-0の状況が続いていた展開について、「選手たちは焦れなかった」と振り返る。そして「気を抜けば同点にされてもおかしくない状況でも、ゲームを“こなせた”のは良い経験になったはず。ゴールを奪うのではなく、ボールを渡さないことを念頭に置いた戦い方を、選手たちは選んで体現してくれた」。
 
“試合巧者”としても着実に力を付けてきている手倉森ジャパンが、戦況に沿ってどんな表情を見せるのか。仮にコスタリカ相手に先制できて、しかし追加点を奪えないまま、地味な1-0で終わったとしよう。それは攻撃面の迫力不足と映るかもしれない。ただ、勝利を最優先し、勝ちに徹するサッカーができたとも言えるだろう。
 
「若いけれど大人びているんですよね」(手倉森監督)というチームの“勝負メンタリティ”が、コスタリカ戦でも存分に発揮できるかは楽しみなところだ。