なでしこジャパンの華麗なパスワーク、『Opta』のデータで徹底検証!

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2011年大会に続き準決勝に進出したなでしこジャパン。

攻撃陣は「華麗なパスワーク」という言葉で語られることが多いが、実情はどうなのであろうか?


"司令塔"の宮間あや

今回はデータを元になでしこジャパンのパスワークを解析する。

ショートパスマスター

日本代表といえば男女問わずショートパスで繋いでいくサッカーを信奉している。

今大会のなでしこジャパンも2689本(1試合あたり538本)のパスを記録しているが、これはフランスと並びトップの値だ。


準々決勝進出チームのパス数に関するスタッツ

パス数に占めるショートパスの割合は、ベスト8に進出したチームの中では最も高い89.4%。全体で見ると、ブラジル、スイスに次ぐ3位となるが特筆すべきはショートパスの成功率だ。ブラジル、スイスが成功率78%(敵陣70%)なのに対して、日本はトップの82%(敵陣73.4%)である。これは最下位のタイ(敵陣49.9%)と比べると20%以上の開きがある。繋いでいくサッカーを実践していると言える。


準々決勝進出チームのパス成功率に関するスタッツ

消極性、それとも?

日本代表といえばもう1つ言われてしまうのが消極性である。ドリブルやシュートといった仕掛けてほしい場面でエゴイスティックさが足りないと言われている。

この点についてはなでしこジャパンにも当てはまるようだ。ドリブル成功数19回はベスト8進出チームでは最も少ない値。また、1試合あたり3.8回というのも下から4番目の数字だ。


準々決勝進出チームのパス成功率に関するスタッツ

なでしこジャパンは右サイドから攻める回数が多い。オーストラリア戦では中央が26%であったのに対して、右側からが40%であった。しかしクロス成功数は80回(1試合あたり16回)と普通の値だ。

つまり、なでしこジャパンはサイドから攻めることを起点としているが、ドリブル、クロスではなく最後までパスで崩し切って得点しているのだ。

「パスで崩し切って得点」といえば、バルセロナのポゼッションサッカーが思い浮かぶ。なでしこジャパンもここまで58%と高いポゼッション率を保っている。これまたフランス、ブラジルらに次ぐ4位の値だ。


ポゼッション上位8か国のランキング

パスワークとハードワーク

パスワークの軸となっているのが宮間あやだ。

宮間はこれまで292本(全体3位)のパスを通し21回(同1位)のチャンスをクリエイトしている。オーストラリア戦でもチームトップの39本のパスを敵陣にて繰り出し8回のコーナーキックを担当している。


"半端ない"宮間あやのパススタッツ

これらの活躍を見せるに当たっては、周りのハードワークも欠かせない。大儀見、宇津木、阪口、澤といったメンバーが出場すれば(1試合あたり約15回)1vs1で果敢に戦うことでチームを支えているのだ。

オーストラリア戦MVPの宇津木

「自分たちのサッカー」を実現し、ワールドカップを勝ち進むなでしこジャパン、これからの戦いも期待できそうだ。