アジア杯決勝以来の再戦…なでしこがオーストラリアに見せつける未知の姿

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文=江橋よしのり

 FIFA女子ワールドカップ カナダ2015は準々決勝に突入。26日(日本時間27日)にはドイツが1−1からPK戦の末にフランスを、アメリカが1−0で中国を退け、準決勝進出を決めた。

 27日(同28日)には残り2試合が行われる。なでしこジャパンの相手はオーストラリアだ。

 オーストラリアとなでしこジャパンは、昨年のアジアカップで2度対戦。グループリーグ初戦で引き分けたが決勝戦では1−0で勝利した。「それから1年間、ワールドカップにフォーカスを合わせて準備をしてきた」と自信を持って語るアレン・スタイチッチ監督の言葉どおり、今大会のオーストラリアは昨年よりもレベルアップしているように感じられる。

 だが、「去年との違いを言うなら、私たちこそ違うチームですよ」と語るのは宇津木瑠美だ。アジアカップ決勝に出た欧州組は、宇津木ただ一人。だが今回は大儀見優季も熊谷紗希も大野忍も岩渕真奈もいる。けがから復帰した鮫島彩もいる。「去年対戦した時の情報を、出ていなかった選手たちと共有」(宇津木)して、相手にとって未知のなでしこの姿を見せつけてほしい。

 この試合のポイントになりそうなのは、相手の強いプレスを逆手にとるボールタッチだ。宮間あやは昨年の対戦時にも、ワンタッチ目を少し大きく横に出し、身をかわしてからパスを出していた。「相手の守備は縦に勢いがあると、早い段階で分かりました。自分がそういうプレーをすることで、みんなにもできるんだよ、と気づいてもらおうと思っていました」と、宮間は1年前にコメントしている。また今大会、オランダ戦で先発に復帰した川澄奈穂美は、「オーストラリアのサイドバックを食いつかせれば、裏が空いてくる。自分で持っていくのか、FWに流すのかを選択したい」と、相手の勢いを利用するイメージを披露した。

 もう一つのポイントは、序盤の相手の勢いをいかに封じるか。DFの熊谷は「立ち上がりの勢いに押されないこと。日本のペースになるまで絶対に失点しない」と決意を述べる。また佐々木則夫監督は「先制できれば理想だけれど、簡単に行くとは限らない。90分あるいは120分トータルで戦う体制で臨みたい」と語った。