地球への小惑星衝突に備える Asteroid Day、6月30日開催。ブライアン・メイが旗振り役

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小惑星が地球に衝突する危機に備えた宇宙観測体制の構築を呼びかけるイベント「Asteroid Day」 が、6月30日にロンドンとサンフランシスコを中心として世界数十都市で開催されます。

Asteroid Day の発起人は、ロックバンド Queen のギタリストにして天体物理学博士のブライアン・メイと、映画監督グリゴーリ・リヒタース。 

左からマーティン・リース卿、グリゴーリ・リヒタース、ブライアン・メイ
 
サポート表明メンバーに名を連ねるのは、英国王立協会59代会長マーティン・リース卿、著書『利己的な遺伝子』などで知られる生物学者リチャード・ドーキンス、ミュージシャンのピーター・ゲイブリエル、惑星協会 CEO ビル・ナイ、アポロ9号乗組員ラッセル "ラスティ" ・シュワイカート、さらにカナダの唄う宇宙飛行士クリス・ハドフィールド、Wordpress 創始者マット・マレンウェッグ、Ansari XPRIZE スポンサーで実業家のアニューシャ・アンサリほか多数の著名人、学者、宇宙飛行士。

Asreroid Day イベントはロンドンとサンフランシスコをプレミア会場として、規模の大小を問わず世界数十の都市で開催されます。ロンドンのイベントでは、発起人のひとりグリゴーリ・リヒタースが製作した映画 『51 Degrees North』をロンドン科学博物館併設の IMAX シアターで上映、さらにサポーターを務める天文学者、宇宙飛行士らによるパネルディスカッションなどを開催します。

一方のサンフランシスコではカリフォルニア科学アカデミーにて、天文学者や宇宙飛行士による小惑星および隕石への理解を深めるプレゼンテーションなどを開催、アニューシャ・アンサリやラッセル・スワイカートらが登壇します。

日本での関連イベント開催はないものの、インターネットを通じたバーチャルイベントはいくつか予定されています。
 

 
1908年6月30日、シベリアのツングースカで発生した大爆発災害は、隕石が原因とする説が有力です。この時は幸運にもほとんど人的被害はなかったものの、2000平方キロメートルにわたって森林がなぎ倒され、中心から1000km離れた場所の窓ガラスが割れるなど、その威力は凄まじいものでした。もしも同程度の隕石が人工密集地域に落下した場合、その被害は甚大になることが予想されます。

問題なのは、ツングースカに落ちた隕石の規模が直径60m〜100mクラスと推定され、現在の観測体制では事前の発見が困難だということ。Asteroid Dayはこうした見えない脅威の発見できる観測体制構築を目指し、イベントによってより多くの資金が集まるようにしたいと考えています。

参考までに記しておくと、2013年にロシア・チェリャビンスク州に落下した隕石は、推定サイズ17m前後。上空で発生した衝撃波は7000棟の建物に被害を及ぼし、負傷者は約1500人にのぼりました。
 

音量に注意! 
  
なお宇宙飛行士エド・ルーやラッセル・シュワイカートらが設立し、Asteroid Day にも協賛する B612 財団は、地球に接近する小惑星の軌道を変更する手段の構築と小惑星探索用宇宙望遠鏡「The Sentinel」の建造、打ち上げを目指しています。日本から直接 Asteroid Day イベントに参加することはできないものの、イベントでは B612 財団への寄付も呼びかけています。

ブライアン・メイは小惑星の脅威について「研究すればするほど、いままで我々がいかに幸運だったかがわかります。シベリアに落ちたものと同程度の小惑星は推測される数の1%未満しか発見されていません。しかし、そのひとつが地球に衝突すれば文明を吹き飛ばすこともあり得ます」と語っています。