2-0じゃ余裕すぎるから2-1にするね!勝負所を知るなでしこJAPANが、またも相手を「1」だけ上回って準々決勝進出の巻。
2点あるんだから、1点失ってもどうということはない!

さすが世界王者、さすが国民栄誉賞、さすがなでしこJAPAN。試合を重ねるごとに確実に強くなっていく、その上昇気流がハッキリと見える戦いぶり。2015女子ワールドカップ、カナダ大会。なでしこJAPANは決勝トーナメント1回戦でオランダを迎え撃ち、これを見事に2-1で撃破。ここまでの4試合でもっともいい内容、もっとも面白い試合で、またひとつ連覇への階段を上がりました。

今大会を通じて感じることですが、なでしこたちの試合運びの上手さ、巧みさというのは、本当に素晴らしい。まぁ世界王者なのですから当然なのかもしれませんが、およそ彼女たちの試合には「観戦ストレス」というものがありません。ミスや間違いはもちろんあるものの、ミスにも納得感があるというか、苛立ちをかきたてるようなところがない。

えてして観戦者というのは「何故なんだ」「どうしてそうなる」「今行かないでいつ行くんだ」「同じことを繰り返すかね」「アホか」と、選手よりも「上から」の目線になりがちです。文字通り俯瞰の視点で見ているせいでもありますし、疲労やプレッシャーと無縁だからでもあります。神の視点から見るかのように、選手たちのプレーに「そうじゃないだろ」というストレスを感じてしまうもの。

ところが、なでしこはまるで全員が上から試合を見通しているかのごとく、試合の流れを巧みに読み、勝負所をことごとくモノにします。単なる上手さ、単なる強さではなく、それをいつ発揮すべきかというタイミングの妙。麻雀やポーカーでも、駆け引きに長けた手合いというのがいますが、なでしこにもそんな上手さを感じずにはいられません。

今大会はこれで4試合やって4試合とも1点差の勝利。交互にトランプを出し合って、その数字の大きさで勝ち負けを決めるゲームがあったとした場合、なでしこは「相手の3を4で殺し」「相手の7を8で殺し」「相手のQをKで殺す」かのごとく、必要最低限のチカラだけを出して勝利をもぎとってきました。選手を入れ替えながら、慣らし、休ませ、無駄な放熱をしてこなかった。渋い、このチーム、渋い。

「敵を知り、己を知らば百戦危うからず」

まさに古代の兵法のように、自分たちにできることとできないこと、相手ができることとできないことがよく見えているのでしょう。それを神の視点から見極めればこそ相手を「1」だけ上回る道も探し出せるというもの。これから先はさらにその道は細く険しく見つけにくくなるでしょうが、なでしこならてっぺんまで走り切るかもしれない…非常に期待感が高まる戦いぶりだったと思います。前回王者、伊達じゃないですね。

ということで、相手を上回りすぎたので最後の最後で「1」の差に無理やり調整した、24日のNHKBS中継による「2015女子ワールドカップ 日本VSオランダ戦」をチェックしていきましょう。

◆歓喜の先制点!美しすぎる追加点!怒る気も失せるゴミのような失点!

日本サポーターの声と太鼓の音がこだまするBCプレイススタジアム。この会場で3試合目ということもあって、すっかり場の空気にも馴染んできた日本代表。ここで行なわれる決勝戦も、じょじょにじょじょに、遠くに遠くに見えてきました。まずはココを勝って、ベスト8へと一歩を進めたいところ。

日本の先発はこの日も変幻自在。SBやFWの組み合わせなどに、こまかな調整を加えてきました。似たような選手が出ていても、1試合として同じ形にはならない。これもまた4年間コトコト煮込んできたなでしこならではの強さでしょう。そして、注目のGKには山根の負傷もあったということで、海堀を起用。オランダ相手だと高さ面でやや心配もありますが、そこはまた別の方法でカバーしていくしかありません。

↓オランダの白いユニフォーム、セクシーだね!

10番がかなり攻撃的だな!

ピンピンポイントで攻撃的だな!

試合中も気になって気になってしゃーない!

↓ウチの人妻も金メダルヘアでオシャレになって登場したぞ!

求道者:「私は優勝する」
求道者:「優勝するまで日本には戻らない」
求道者:「そのために眉毛を剃る…」
求道者:「のは、ちょっとやめまして」
求道者:「髪を一部だけ金髪にしようと思う」

美容師ー!美容師ー!

髪染めるの失敗したお客さんが、「狙い通り」って意地張りながら待ってるので急いでカナダにきてくださーい!

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そして始まった試合。日本は並びとしてはいつもの4-4-2。オランダはサイドが大きく開いて張り出すような布陣。片方のサイドで密集からボールを失えば、大きく展開されてピンチになる場面も生まれそう。オランダ攻撃陣は動き出しもよく、日本のDFラインの裏を縦についてくるような格好も見せます。前半7分には裏を取られヒヤッとする場面も。相手の空振りで失点こそ逃れますが、一発で何かが起きてしまうかもしれないという、決勝トーナメントらしい緊張感も高まってきます。

しかし、この大会、日本は序盤の主導権争いで強い。まだ試合の流れが定まる前に、素早く相手の穴をつき、スコーンと先制点を奪ってきました。カメルーン戦、前半5分。エクアドル戦、前半5分。そしてオランダ戦、前半10分。左サイドの揉み合いから宮間が抜け出すと、長くて正確なボールを大儀見の頭へ。大儀見のヘッドはクロスバーに阻まれますが、相手のフワッとした判断による小さいクロスが、上がってきた有吉の目の前へ!この日もなでしこは先制パンチで、ガツンと相手の出鼻をくじきます!

↓そこにクリアしたらダメだろう!相手が試合に没入する前、まだフワッとしてるところを突いた見事な先制弾!


4人いたオランダ選手の間をすり抜けるように有吉のシュートはゴールへ一直線!

狭い隙間でも、撃てば案外通るもんだな!

先制して落ち着きを増す日本。オランダの動きをよくよく見れば、そんなに動くでもなく、コンパクトなわけでもない。相手選手の間には、そこそこのスペースがいつも空いており、結構自由にやらせてくれます。コチラが動けばふたりくらいまとめてついてくることもあり、動く⇒空いたスペースに飛び込む、で何度も決定的な場面が生まれます。

前半21分にはエリア内で完全にフリーになった宮間のシュート、前半22分には鮫島⇒大野⇒鮫島のワンツーからのダイレクトボレー、前半33分の大野の身長不足未到達ヘッド、前半終了間際の大野のやり直しヘッドと決定的な場面がつづきます。しかし、決まらず。いつでも取れそうな展開での追加点ゼロという状況は、やや後半の揺り戻しが心配になるところです。

迎えた後半、両チームともメンバーチェンジはありません。日本は大野がお腹をおさえてやってきますが、特に体調面の問題ではなさそう。なるほど、じゃあ、ウンコですかね。スッキリして、しっかりと後半に臨んでもらえれば幸いです。

オランダは立ち上がり圧力をかけてきます。日本はその対応で有吉がイエローをもらうなど、やや押し込まれる形に。まぁ、当然そうなるだろうという展開。向こうは追い上げなければいけない状況で、ハーフタイムで休憩&喝を入れてきたのですから、最初はくるでしょう。ここは無理せずやり過ごすが吉です。

↓なでしこはセットプレーなどから時折相手ゴールを脅かす!CKでは4人が縦に並ぶ電車隊形を披露!

最後尾:「これ何の行列です?」
二番目:「いや、わかんないです」
三番目:「先輩、開店まだっすかねぇ?」
先頭:「もう9時55分やんけ…」
先頭:「はよ開けろや…」
先頭:「このパチ屋、開くのおっそいのぉ…」
先頭:「パチ屋も24時間やれやコラタコボケが…」
先頭:「昨日の台が今日は出よんねんて…」
先頭:「よっしゃー、いくでぇー!!」

みたいな感じで、先頭からドンドン走り出すと、パチ屋も大変だという隊形です!

先頭のふたりがニアに走って引きつけ、3人目が残った選手をブロックすると、最後尾がガラ空きになるという寸法!

↓オランダも負けじとCKからシャークアヤのシュートで日本ゴールを脅かす!

シャークアヤの「やっべぇぇぇぇ!!」って顔wwww

これが決まってたらシャークアヤのセミヌード懺悔は不可避だったわwww

海堀サンキューな!サンキュー海堀!

海堀がビッグセーブでチームを救った直後の後半33分。少し流れが悪くなってきた時間帯は、すなわちオランダがイケるか?とちょと持ち直してきた時間帯でもあります。ピンチのあとに何故チャンスがあるのかと言えば、「イケるぞ」の空気に潜む魔物がいるからでしょう。そのことをなでしこは知っていたか。相手の最後の勇気を、相手の前掛かりになるチカラをも利用してポッキリと折ってみせます。この正念場に繰り出した、なでしこ史上屈指の美しいゴールで…!

↓後半33分、阪口が相手のボールを引っ掛ける⇒川澄つなぐ⇒岩渕⇒大儀見⇒宮間が外からヘルプ⇒中に戻す⇒岩渕スルー⇒阪口ゴール!アメージングな追加点!


これは美しい!美しすぎる!

ギミギミは中央でひとり潰してるし、ぶっちーはGKに詰めてるし、なでしこの献身と連携がこの一本に詰まっている!

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大儀見へのパスが出たとき、宮間はまだ相手陣内中央付近にいました。パスが流れ、大儀見が自分でシュートにはいけそうもなくなった頃、宮間は猛然と駆けあがりながら「右に出せ!」と手振りします。しかし、相手もそのスペースに気づいたと察知するや、動き直して外へ。大儀見がヒールで流したボールを受けると、宮間は改めて空いた中央のスペースへボールを戻します。

動いて、空けて、また動く。スペースに飛び込む岩渕に対して、阪口は「スルー!」と声を掛けたといいます。阪口の頭には、その少し前にちょうど同じような位置で放ったミドルのイメージがあったでしょう。1本練習したあとの蹴り直しは、蹴った瞬間スローモーションのようにゴールへの軌道が光って見えました。ファンタスティックゴール。お見事。素晴らしい!

もうこれでオランダはズタズタです。自分たちの攻撃は実らず、決定的な2点目を奪われたのです。しかも、日本はレジェンド澤を送り出して試合をたたみにきた。「ゲェェッ!!」という唸り声が聞こえるかのよう。日本は十分な余裕を持ったまま、残り時間をやり過ごしていきます。リスクを負わず、気を緩めず、ある程度のピンチは覚悟して。「2点あるんだから、別に1点やっても構わない」ことを忘れることなく…!

↓1点やっても構わないという状況なので、実際に1点あげてみるという舐めプも敢行し、1点差で逃げ切り!


これはセミヌード懺悔不可避だなwwwww

うん、でも、まぁ、いいわwwwwww

今日は特別に許すわwwwww

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まぁまぁまぁまぁ、2-0が2-1になっただけですから、これはご愛嬌でしょう。このチョンボより、さっきシャークアヤのオウンゴールを防いだぶんの貢献のほうが大きいと思いますし、完璧に勝つよりもちょっとヒヤッとするくらいが緊張感も保たれて結構です。チームメイトからも「勝ち勝ち勝ち勝ち」「勝てばいいよ」と割り切りのいい慰めもありました。佐々木監督も「私の責任です」と選手をかばいました。

「とにかく勝てばいい」のです。美しく勝とうが、ドタバタで勝とうが、勝ちは勝ち。それ以上でも以下でもない。「勝ち方」よりも「勝ち」が大切だと知っているチームは、こういうところが頼もしい。ひとつずつ、とにかく勝って、あと3勝。5得点すべてを違う形で違う選手が生み出してきた総合力で、相手を「1」だけ上回っていってほしいもの。4年前のように、胸が高鳴ってきました。次戦も楽しみです!

次戦は日本時間28日午前5時開始!早朝だけど歓喜の太鼓を鳴らすぞ!