Surface 3は、ネットとリアルを行き交うぼくらを、もっと自由にする

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6月19日に発売となった「Surface 3」は、モバイルマシンとして考えられる最高に達したといえるかもしれない。実際に購入し、テスト使用を経て感じる可能性をレヴューする。

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WIRED
・LTE内蔵で、行動半径が拡がる
・マイクロUSBでの充電はバッテリーへの不安を解消

TIRED
・Micro SDカードのスロットのみで、SDカードスロットがない。
・タイプカヴァーが別売り、割高感が否めない。

「Surface Pro 3」がリリースされた昨年、「ノートPCの代わりとして十分」という世間での高い評価があったのを覚えている。WIRED.jpでも、その使い勝手のよさを紹介した

しかし、魅力的に映るその機能性にも拘わらず手を伸ばさなかったのは、ふだんMacBook Airを使っている筆者としては「それならわざわざ乗り換える必要はないじゃないか」という思いがあったからだ。性能的に「見劣りしない」という評価は、言い換えれば「どちらでもいい」という判断になる。

その点で、先日日本でも発売された「Surface 3」は既存のノートPCにはなかった価値をもったデヴァイスだと言っていい。それは、実際に発売されたばかりの端末を手にして感じたことだ。その価値を一言で言うなら「もっと自由にしてくれる」ということで、それをSurface 3の機能的な部分で説明するなら、とくに「LTE内蔵」と「充電の仕組み」の2つに分解される、と思っている。

LTE内蔵は、もっと自由にしてくれる

Surface 3を購入するにあたって、筆者は迷わず、推奨されているY!mobileの専用回線の契約もともに行った。この通信回線がデヴァイスに入っているという状態は、単純に、気が楽だ。

2020年のオリンピックに向け、こと東京ではWi-Fi環境が整いつつあるというが、しかしまだ、その恩恵は感じられずにいる。Wi-Fiを探して使おうにも多くの場合面倒なログインが要求されるし、そのセキュリティ対策だって信じられるものかどうか、わからない。モバイルルーターという選択肢もあるが、肝心なときに限ってバッテリーの残量がなくなりただのお荷物になることの多いズボラな性格の筆者としては「これ1台でOK」という安心感は、かけがえのないものだ。

誰もがスマートフォンを使うようになり、通話することが極端に減っている。メールやチャットサーヴィスがあれば、むしろその方が円滑でスピーディなコミュニケーションをとれるようになっている。Surface 3が、常にネットにつながっている。そう考えると、持ち歩く荷物も減り、いっそスマホがあることを忘れ、Surface 3だけを持ち歩けばそれで済むのではないか、という気さえしている。

Apple Watchというものの開発の根っこには、人がiPhoneのディスプレイに縛られることのない生活をできるように、という思想があったといわれている。しかし、ウェアラブルデヴァイスでもなければむしろサイズも大きなこのマシンが、違った方向からそんな生活をサポートする手をさしのべてくれていると感じる。

マイクロUSBでの充電は、もっと自由にしてくれる

いままでさまざまなモバイルデヴァイスを使ってきたが、どうして端末ごとにケーブルは種類があり、しかもデカいのか。それが疑問だった(もちろん、その必要があるのはわかっているのだが)。その点で、Surface 3の充電は、マイクロUSBを介して行われる。これは、とても大きな転換だ。

端末の性能がアップデートされバッテリーの寿命が多少長くなることはあっても、それは使っていれば、いつか切れるものだ。そのたびに専用の電源ケーブルを探し回る必要はない。バッテリーの寿命を延ばすのではなく、どこにでもありふれた、マイクロUSBケーブルを使い回せるということこそが、端末の充電時間に対する絶えることのない不満を解消してくれる。

スペック的な部分でいえば、上位機種であるSurface Pro 3に対して劣る部分はもちろん、ある。比較して、ブラウザーでいくつものウィンドウを開いてみたり、いくつものアプリケーションを立ち上げたとき、Surface 3は動作に多少もたつく部分もある。

「スマートフォンは王様のツールだ」という言葉があって、それはつまり、「指示を出す人のための道具」であるという意味だ。いまではスマートフォンで原稿を書いてしまうという強者ライターもいるにはいるが、小さな画面では、何かを生み出そうにも限界がある。その点、デスクトップ環境を再現できるSurface 3は「つくる人」にとって、必要にして十分な環境をもちあわせている。

10.8インチというディスプレイサイズを不足に感じる向きもあるだろう。だが、その大きさは携帯性とトレードオフだ。いまのところ筆者は、集中して作業をしたいときに帰るオフィスのデスクには外付けモニターと外付けキーボード、マウスを用意してSurface 3をつなぎ、「本部基地」として理想と思える環境をつくっている。

Surface 3|マイクロソフト]