「インターネット世界のトップを走るのは日本」
2005年03月11日11時29分 / 提供:PJ
前回の記事を読んだ人で、原始共産主義が実現不可能という言説に違和感を感じた人は、米原万理著「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を読んで欲しい。2002年に大宅賞を受賞した作品なので読んで損は無いと思う。
ブログ内容、日米比較
2005年において、最近のインターネットのムーブメントの中で注目すべきなのはブログだと思う。アメリカでは個人ブログを中心にニュース発信やジャーナリスムが展開し、社会を動かすような事件が起きている。
一方、海を隔てた日本では、ブログといえば個人の日記が中心で、個人の日常の記述ばかりで内容がないと批判されている。ライブドアのニュースセンターも、そういう日本の状況を考慮して、パブリック・ジャーナリストを募集したのだろう。
だが、見方を変えてみよう。アメリカで個人ジャーナリズムと言ったが、ジャーナリズムとは本質的には社会を語ることであって自己を語ることではない。したがって、アメリカのブログというのはインターネット上に現れた個ではなく、個によって論評された他人の出来事だ。つまり、アメリカのインターネットは、メディアの外にいる個にとっての情報ツール・メディアのひとつでしかない。
日本ではどうか。たしかに、昼飯に牛丼を食ったうまかったとか、わたしゃガンダムが好きだ。なんてものばっかりかもしれないが、明らかに自分を語る日記である。堀江氏は社長ブログを書いているが、これからの時代は職業人はもちろん主婦もブログを書くようになる。
ブログ利用の将来
大学生のリクルータがブログをたてて就職活動をすることはもうはじまっているし、私立の保護者会ではメイリングリストで連絡網が回るという。私は数家族でキャンプに行ったあと、みんなの写真を撮影してサイトで共有してよろこばれている。
ひさしぶりにパーティーでみんなにあったら、個別にメイルを配るよりもブログで感謝を表明したほうが手っ取り早い。それを主婦が真似ないはずはない。ヨン様でインターネットと親しんでいる主婦も多いし、パソコンのスキルもあがるはずだから、「わたしパソコンが苦手なの…」という言い訳はきかなくなってくる。
実際のところ、ビジネスシーンよりも、主婦同士のお付き合いのほうがシビアで、ニーズが高いのかもしれない。もちろん、ブログを書かない人間は当然いると思うが、そういう人は社会から評価されなくなる時代になっていくだろう。つまり、日本のインターネットには個が存在する。それは小心者で臆病者。しかし、他者へのやさしさと愛情はたくさん持っているのだから、将来は明るいはずだ。
笑いから見える日米間の国民性の差異
アメリカ人と日本人の違いについて、もうすこし考えてみよう。ワイドショーによく出てくるアメリカ人タレントがいるが、日本人から彼の言説を見ると、他人の批判ばかりしていて、自己宣伝が多いと感じる。しかし、成功しているアメリカ人というのはだいたいあんな感じであって、批判すべきものでもない。
たまにアメリカの番組のスタンドアップコメディー(ピン芸人)を観ることがあるが、概してあんな感じ。他人のことをおちょくったり、批判したり…。
一方、日本の場合はどうか。青木さやかはちょいと違うけれど、ギター侍は他人を批判するも、最後には必ず切腹をする。自分を槍玉にあげる。つまり、どんなに人を批判しても、最後には自分に戻るのである。
ヒロシの場合はもっとわかりやすい。すべてが自分のこと。自虐ギャグが持ち味なのだからあたりまえといってしまえばあたりまえだが、そんなヒロシが愛されているのだ。まぁ、そんなヒロシに騙されているのかもしれないが…。
すこし乱暴かもしれないが、アメリカと日本における笑いの構造の中に、お互いの国民性の違い。自分と他者の関係というものが現れている。
教養が生み出すインターネット社会
福沢諭吉は「学問のすすめ」において、天は人の上に人をつくらず、人の下にも人をつくらずと言った。しかし、彼が本当に言いたかったのは、そういう平等感ではなく、学問があるかによって、上と下、つまり階層ができるってこと。
インターネットが新たな社会だとするならば、彼がお札となり市井の手垢にまみれた今、やっと彼の主張するユートピアにこぎつけることができた。インターネットでは、個の存在価値を決めるのは、お金や家柄ではない。福沢氏が明治のはじめに唱えた学問の類。
それはインターネット上で示される、個の有する国語力であり、独創力であり、構成力であり、分析力、表現力…。それらインターネットで評価される時代は、実生活において同様なものを個を要求する時代であろう。
そうしたストーリーの中で、インターネット上で個人が発言するパブリック・ジャーナリストの重要性は疑問の余地がない。【了】
ブログ内容、日米比較
2005年において、最近のインターネットのムーブメントの中で注目すべきなのはブログだと思う。アメリカでは個人ブログを中心にニュース発信やジャーナリスムが展開し、社会を動かすような事件が起きている。
一方、海を隔てた日本では、ブログといえば個人の日記が中心で、個人の日常の記述ばかりで内容がないと批判されている。ライブドアのニュースセンターも、そういう日本の状況を考慮して、パブリック・ジャーナリストを募集したのだろう。
だが、見方を変えてみよう。アメリカで個人ジャーナリズムと言ったが、ジャーナリズムとは本質的には社会を語ることであって自己を語ることではない。したがって、アメリカのブログというのはインターネット上に現れた個ではなく、個によって論評された他人の出来事だ。つまり、アメリカのインターネットは、メディアの外にいる個にとっての情報ツール・メディアのひとつでしかない。
日本ではどうか。たしかに、昼飯に牛丼を食ったうまかったとか、わたしゃガンダムが好きだ。なんてものばっかりかもしれないが、明らかに自分を語る日記である。堀江氏は社長ブログを書いているが、これからの時代は職業人はもちろん主婦もブログを書くようになる。
ブログ利用の将来
大学生のリクルータがブログをたてて就職活動をすることはもうはじまっているし、私立の保護者会ではメイリングリストで連絡網が回るという。私は数家族でキャンプに行ったあと、みんなの写真を撮影してサイトで共有してよろこばれている。
ひさしぶりにパーティーでみんなにあったら、個別にメイルを配るよりもブログで感謝を表明したほうが手っ取り早い。それを主婦が真似ないはずはない。ヨン様でインターネットと親しんでいる主婦も多いし、パソコンのスキルもあがるはずだから、「わたしパソコンが苦手なの…」という言い訳はきかなくなってくる。
実際のところ、ビジネスシーンよりも、主婦同士のお付き合いのほうがシビアで、ニーズが高いのかもしれない。もちろん、ブログを書かない人間は当然いると思うが、そういう人は社会から評価されなくなる時代になっていくだろう。つまり、日本のインターネットには個が存在する。それは小心者で臆病者。しかし、他者へのやさしさと愛情はたくさん持っているのだから、将来は明るいはずだ。
笑いから見える日米間の国民性の差異
アメリカ人と日本人の違いについて、もうすこし考えてみよう。ワイドショーによく出てくるアメリカ人タレントがいるが、日本人から彼の言説を見ると、他人の批判ばかりしていて、自己宣伝が多いと感じる。しかし、成功しているアメリカ人というのはだいたいあんな感じであって、批判すべきものでもない。
たまにアメリカの番組のスタンドアップコメディー(ピン芸人)を観ることがあるが、概してあんな感じ。他人のことをおちょくったり、批判したり…。
一方、日本の場合はどうか。青木さやかはちょいと違うけれど、ギター侍は他人を批判するも、最後には必ず切腹をする。自分を槍玉にあげる。つまり、どんなに人を批判しても、最後には自分に戻るのである。
ヒロシの場合はもっとわかりやすい。すべてが自分のこと。自虐ギャグが持ち味なのだからあたりまえといってしまえばあたりまえだが、そんなヒロシが愛されているのだ。まぁ、そんなヒロシに騙されているのかもしれないが…。
すこし乱暴かもしれないが、アメリカと日本における笑いの構造の中に、お互いの国民性の違い。自分と他者の関係というものが現れている。
教養が生み出すインターネット社会
福沢諭吉は「学問のすすめ」において、天は人の上に人をつくらず、人の下にも人をつくらずと言った。しかし、彼が本当に言いたかったのは、そういう平等感ではなく、学問があるかによって、上と下、つまり階層ができるってこと。
インターネットが新たな社会だとするならば、彼がお札となり市井の手垢にまみれた今、やっと彼の主張するユートピアにこぎつけることができた。インターネットでは、個の存在価値を決めるのは、お金や家柄ではない。福沢氏が明治のはじめに唱えた学問の類。
それはインターネット上で示される、個の有する国語力であり、独創力であり、構成力であり、分析力、表現力…。それらインターネットで評価される時代は、実生活において同様なものを個を要求する時代であろう。
そうしたストーリーの中で、インターネット上で個人が発言するパブリック・ジャーナリストの重要性は疑問の余地がない。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 中村厚一郎(スポンタ)
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