夜でも暑い日が少しずつ増えてきました。暑さで眠れないと疲れがとれず、日中の仕事や家事に影響が出て活動の能率が悪くなってきます。毎日質の良い睡眠をとって健康に過ごしたいと思っている人のために、快眠の鍵を握る物質「オレキシン」について説明しましょう。

オレキシンとはどんな成分?

オレキシンは食欲を意味する「orexis」から名づけられた神経伝達物質です。オレキシンは、人間の体の働きを正常に保つ(ホメオスタシス)機能を司る視床下部の神経細胞の中に存在しています。摂食活動を促進したり、睡眠状態と覚せい状態を切り替えたり、交感神経の働きを活性化してエネルギー消費を高めたりします。

オレキシンと快眠の関係は?

オレキシンの分泌量が増えると目が覚めて、少なくなると眠くなります。オレキシンが正常に働けば、睡眠と覚せいのリズムが整い快眠できますが、そうでない場合はなかなか寝付けなかったり、寝不足になったりするのです。オレキシンの分泌が低下するとナルコレプシーという睡眠障害や肥満、糖尿病の原因になることが分かっています。

オレキシンの働きを阻害する要因は?

睡眠前に行うとオレキシンの働きを阻害する活動があります。それはパソコン・スマートフォン・の操作、テレビなど映像の視聴、ゲーム、飲酒、カフェイン摂取、喫煙などです。脳を興奮状態にさせるとオレキシンの分泌が活発になり眠りが妨げられるのです。

オレキシンを正常に分泌させるには?

オレキシンは摂食中枢でもある視床下部に存在するので、食事を美味しく食べることや栄養バランスのよい食事を規則正しく摂ることによって分泌が高まります。糖分はオレキシンの働きを抑え、たんぱく質は働きを高めます。またストレスもオレキシンの分泌を左右します。ストレスを解消するために運動や気分転換、継続できる趣味などに打ち込んで心身のバランスを整えましょう。特に寝る前に、ストレスを完全に解消できるよう、入浴、アロマテラピー、マッサージ、ストレッチなどを習慣にすると良いでしょう。


writer:松尾真佐代