大人になっても続く女子校出身者のマウンティング

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 最近、「女子校育ち」をネタにした著書がブームになるなど、女子校には、通ったことがない者からしたら理解しがたい暗黙の了解や、ヒエラルキーが存在する。特に、女子校育ちの結束の固さは想像以上。体育会系の部活や吹奏楽部、チアリーディングなど上下関係の厳しい部活は、卒業後もその力関係を引きずる。

演奏会では毎回先輩への花束も義務に

 都内の女子校出身で独身の真由美さん(仮名・33歳)に聞いてみた。

「うちの女子校は、偏差値で言うと中くらいのレベル。上位の進学校ではないので、その後も推薦で女子大に進学する子も多く、実家暮らしも多いので未婚率も高い。吹奏楽だったのですが、卒業後もOGが定期的に演奏会などを開いたり、現役を続けている同級生の発表会を観に行ったりと付き合いが続いてます。演奏会も、参加料が掛かったり、練習のためのスタジオ代が掛かったり。発表会は、先輩へ花束の贈呈もあり毎回、花代も徴収されるので本音は辞めたいのですが、高校時代の友人とも疎遠になってしまうので辞めにくい。毎年、演奏会の時期は憂鬱になります。早く結婚して忙しいと言って辞めるしか方法はないのかなあって思ってます」

 文化祭の実行委員会や、生徒会の役員もその力関係を引きずりやすい。中高一貫の女子校出身の恵美さん(仮名・28歳)もその一人。

「自分が生徒会で書記だった時に、会長だった先輩達との女子会が、まだ続いています。男子がいない分、力仕事なども自分たちでやらなければいけないため、当時は先輩がかっこよく見えたのですが、定期的な報告会と称して行われる女子会で、新しく参加したメンバーの「既婚・未婚」、「夫のステータス」から「子供の有・無」まで、根ほり葉ほり聞いているのを見て、怖くなりました。女子校で役員などを進んでやるタイプは、大学への推薦がほしかったり、我が強いタイプが多いので、卒業後も競い合うのだと思います」

 SNSなどが普及したため、卒業後も連絡が取りやすくなったのも、女子校出身同志の“なれあい”を加速させている。女子校時代、チアリーディング部で活動していたと言う奈美恵さん(仮名・26歳)は、SNSで先輩がしつこく絡んでくるのが面倒くさいと言う。

「毎回、女子会をするたびに『自分はこれだけ慕われている』とアピールしたいみたいで、必ず集合写真を撮ってSNSにアップしています。アップした画像の写りが悪いと、『私が用意した画像送るから』とメッセが来たり。 “いいね”をつけないと後で言われるので、みんな渋々つけてます。先輩自体も“いいね”をしてくれるのですが、『風邪で具合が悪い』というような内容でも“いいね”がついていて、内容は読んでいないんだなって思っていました。表面だけのつきあいも疲れてきたので、フォローを外すか悩んでいます」

 SNSのトラブルも多い。真由美さんもこう話す。

「SNSで覚えている名前を検索して、同級生にフォローリクエストを送りまくっている子もいました。彼女からのメッセに『苗字が変わっていないから結婚していないんだね』と書いてあって、気分が悪くなりました。別の未婚の友人も、『苗字が同じままだからSNSはやりたくない』と言ってる子もいたり。子供の画像をアップしている同級生のフィードに書き込みをしたら、『早く子供作りなよ』とレスされ、最近は子持ちの友人のフィードは見えないようにしています」

 卒業後も続く、女子校出身者のマウンティング。学生時代と違い、成績というような自分の努力で結果が出せるものではなく、あくまで今置かれているステータスで“幸せ”かどうか競い合う。“学生時代の友人”は一生の友というのは、昔の話かもしれない。

(取材・文/如月小百合)