さて、糖尿病治療で「あれはダメ」「これをしなさい」と医師や栄養士に言われうんざり…。そう思っている人は少なくないはず。そこで、患者の生活背景に沿った「無理のない生活改善」を心掛けるには、どんな工夫をするべきか、専門家に聞いてみた。
 「肉も炭水化物を食べてもいいが、基本は野菜、海藻、キノコ類など低カロリーのつまみを選ぶこと。枝豆、おひたし、野菜サラダ、豆腐、モズク、野菜炒めなどもいいでしょう。炭水化物を食べるなら、お茶漬けや小型のおにぎりなど少量にすること」(専門医)

 また、この専門医は体を動かす運動についても語る。
 「運動と聞くと時間がない、面倒、嫌いと、諦めモードになる人がほとんど。それより、日常生活の中で少しでも活動量を増やすことを勧めます」
 そこで、通勤時に「ひと駅分歩くようにする」「バスを自転車にする」それも無理なら「電車の待ち時間にホームを歩く」「エレベーターをやめて階段にする」「ランチの店から遠回りして会社に戻る」などの方法を勧める。

 しかし、何と言っても大事なことは、いかにして糖質を食生活から排除していくかだろう。前述したように、ご飯やパン、麺類など糖質の多い食生活が肥満、糖尿病を招き、さまざまな生活習慣病の根本要因になっている。こうした生活から、どうしたら“糖質オフ”の食生活に切り替えられるかが大きな課題だ。
 管理栄養士で料理研究家・林康子氏は語る。
 「何はともあれ、原則は血糖値を上げる糖質をできるだけ控え、食後の高血糖を防ぐこと。簡単に言えば、主食を抜いてオカズばかり食べるということです」

 そして、摂るべき物、抜くべき食品を次のように挙げた。
◆主食を減らす=米飯、麺類、パンなど米麦製品。ジャガイモ・里芋のイモ類など糖質が主成分のものを控える。もちろん甘いお菓子、ケーキ・ジュース、煎餅・おかきなどはNG。
◆タンパク質(肉・魚)脂質類大歓迎=糖質を抑えれば脂質やタンパク質はしっかり摂っていいので、肉、魚、魚介類はたっぷりと。
◆糖質含有量の少ない野菜類=野菜嫌いが多い。ならば低カロリーで植物繊維が豊富な海藻、茸類を積極的に摂る。果物は少量に。
◆飲酒は焼酎など蒸留酒=アルコールは焼酎、ウイスキー、ブランデーなどの蒸留酒。辛口ワイン、糖質ゼロの発泡酒なら飲んでもOK。逆に醸造酒のビール、日本酒などはNG。
◆間食やおつまみ=チーズ類やナッツ類を中心に適量摂る。ドライフルーツは不可。