Doctors Me(ドクターズミー)- 《薬剤師が答える!》処方箋が不要の時代に…?大衆薬と処方薬について

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処方薬が大衆薬へ転用しやすくなるらしい。

2015年3月の日経の記事より、厚生労働省により、医師の処方箋が必要な医療薬品が大衆薬へと転用しやすくし、店頭販売を拡大するとの報道がありました。(詳細)

さて、処方薬が大衆薬へと転用されることにより、私たちにとってどのようなメリットがあるのでしょうか。

薬剤師に聞いてみました。

Q1 大衆薬への転用が増え、消費者にどのようなメリットがあるのでしょうか?

メリット・・・
病院へわざわざ行かなくとも薬をもらえるということです。
病院の診療時間は薬局やドラッグストアと比べ短いので、働いている人にとってはなかなか行きにくいと思います。

デメリット・・・
誰にも相談せず自己判断で買ってしまうと、症状に合わないものを飲んでしまう可能性があるということです。

Q2 医療薬を大衆薬へと開発するためにはどのようなことが行われる?

そもそも医療用として安全性は確立されているので、使用者がそれを自己の判断で使う場合を想定してその安全性を調べることが主に行われます。
また、販売後も使用者にアンケートするなどして、その安全性を確認する市販後調査も行われます。

Q3 薬の値段はどのように値付けされるのでしょうか?

例えばロキソニンは

・医療用で1錠当たり約20円
・市販薬は約56円

と倍近い値段差があります。
しかし、病院を受診した場合、薬代以外にも診察料や薬局での技術料等かかるので、結果的には大衆薬の方が安くなるような値段設定の場合が多いように思います。

Q4 保険の適用はされるのでしょうか?

保険の適用はされません。そもそも国の医療費削減のために大衆薬を増やそうという目的もあります。

Q5 世界的にみて、こういった動きは日本は遅れているのでしょうか?

遅れています。アメリカ等国民皆保険ではない国では、病院を自費で受診するより安い大衆薬が日本に比べかなり一般的です。
また、医療薬を大衆薬へと開発するためにはかなりの手間がかかることも、遅れている一つの要因だと考えられます。

Q6 医師にとって、このような動きは収入に関わってくるのでしょうか?

想像の範囲でお話をすると、例えば風邪をひいて病院を受診して薬をもらっていた患者さんが全員大衆薬を買えば、その分医師の診察料の収入は減るし、目薬を長年お使いの患者さんが同じものが市販に出てそれを使うようになれば、それもまた、医師の収入の減少に繋がるかもしれません。

薬剤師から最後に一言

日本では念のためにお医者さんに診てもらってから、という考えが根強く、受診される方が多いですが、ロキソニンや花粉症のアレグラ等医療用と全く同じ薬も多いので、今の症状にそれがあっているのか、薬局で薬剤師に相談の上一度試してみていただいても良いかと思います。