セガトイズ『Jewel watch』(中央は執行役員の宮崎さん)

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 スマホ、タブレット、会話ロボット、マイクロヘリ……。ハイテク機器の多機能・高性能化は日々進化を遂げているが、それら最新トレンドは大人向け製品だけでなく、玩具の世界にもいち早く波及する傾向が続いている。

 6月20、21日に一般公開される「東京おもちゃショー2015」(東京ビッグサイト)。その会場内には、現代版のけん玉や砂玩具、ゴム鉄砲といったアナログタイプのおもちゃも展示される一方で、一際注目されているのが「ハイテク系トレンドトイ」と呼ばれるジャンルである。

 同分野で今年から新たに加わったのが、“ウェアラブル型玩具”だ。

 4月に米アップルが電話やメールのチェック、地図や写真アプリ機能も使えるスマホさながらの腕時計型デバイス『Apple Watch』を発売して好評だが、その人気に乗じた玩具が続々と登場している。

 JS(女子小学生)向けアニメから派生したスマホ、タブレット型トイで累計100万台のヒット商品となっているセガトイズの『Jewelpod(ジュエルポッド)』。同商品の生みの親である宮崎奈緒子さん(現執行役員)の人となりは昨年8月に当サイトでも紹介したが、今度は腕時計タイプの新シリーズ『Jewel Watch』(税込み7020円)を投入。ブームをさらに拡大させたい構えだ。

「ジュエルウォッチは今年の『日本おもちゃ大賞』で念願だったガールズ・トイ部門の大賞をいただくことができました。

 この時計はゲームやメッセージアプリなどが充実しているだけでなく、着せ替えの画面デザインが100種類あるなど“デジタルアクセサリー”としてもこだわりました。女児向け玩具は機能だけでなくオシャレさや可愛さを追及しなければヒットには結びつきません」(宮崎さん)

 そんなセガイトイズに負けじとウェアラブル玩具で勝負を挑むのがタカラトミーだ。6月20日に発売する『プレイウォッチ』(税込み7980円)は、写真撮影や動画、声色を変えられるボイスレコーダーやゲームなど、たくさんの遊べる機能を詰め込んだ。

 だが、同社のマーケティング担当者(ボーイズ事業部)は、ハイテク玩具の開発の難しさを口にする。

「いくら大人向けのウェアラブル端末が流行っているからといって、玩具にその機能を寄せすぎないようにしました。

 プレイウォッチにネット接続やWi-Fiなどの通信機能を搭載しなかったのは、課金やネット上でのトラブルを防ぐ目的もありますし、高性能で売価を上げると“おもちゃ”の範疇ではなくなってしまいますからね」

 あくまでも子供用は「大人の真似っこ」に止めておく“線引き”が必要というわけだ。

 日本玩具協会によれば、2014年度の国内玩具市場規模は7367億円で、少子化にもかかわらず過去10年で最高を記録したという。

 しかし、好調の要因は『妖怪ウォッチ』や『アナと雪の女王』のヒットにより関連商品がバカ売れしたため。つまり、玩具そのものの支持よりもキャラクター人気に依存した“棚ぼた体質”なのである。

 今後、大人も目を見張るハイテク玩具がどこまで子供心を掴むことができるか。その動向によって玩具業界の未来が左右されるといっても過言ではないだろう。