さくさくとした食感を出すためにパンやケーキ、焼き菓子、スナック菓子などに使われるショートニング。「トランス脂肪酸」が含まれていて摂り過ぎると健康に良くないと、ネットなどで話題です。ショートニングとトランス脂肪酸って一体どんな油なのかをまとめてみました。

ショートニングってどんな油なの?

ショートニングは植物性の油脂で、常温でもクリーム状になっているのが特徴です。バターやラードなど動物性の油脂の代用品として使われます。臭いがなく、味に癖も少ないので、ショートニングを使用するとあっさりした風味に仕上がります。ショートニングの原料となる油は、コーン油、大豆油、やし油など。植物油に水素を加えることによって、油が含む不飽和脂肪酸の二重結合部分を飽和させて固めます。こうしてできる飽和脂肪酸は天然の油に比べると酸化しにくいという特徴を持っているため、さまざまな加工食品に使用されるようになったのです。ショートニングはこのように人工的に作られているということ以外に、大量のトランス脂肪酸が含まれている、ということが問題視されています。

トランス脂肪酸ってどんな油なの?

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングを作る過程、つまり植物油脂を加工する際に水素添加の過程で生成される他、油の高温加熱の過程で生成されたりしますが、いずれも天然ではほぼ存在しないものであり、体内では非常に代謝されにくい物質であることがわかっています。そのため健康に悪影響を及ぼすとされているのです。トランス脂肪酸はショートニングだけでなく、マーガリンやファストスプレッドにも大量に含まれています。また生クリーム、ケーキ、パイ、ドーナツ、ビスケット、マヨネーズ、チーズ、ポップコーン、ファーストフードの加工食品などにも多く含まれているのです。

世界では規制がスタンダード

トランス脂肪酸は摂り過ぎると悪玉コレステロールが増加し、心筋梗塞や狭心症など心臓の病気やアトピーなどのアレルギーが起こったり、認知機能が低下をしたりする可能性があると指摘されています。西欧諸国では使用に規制がかかっており、日本でも2007年に表示義務が法律で定められ、トランス脂肪酸を含む油脂の使用をやめるファーストフード店での動きもありました。しかしながら、意識的に避ける努力をしなければ知らず知らずに摂取しがちな油です。食品を購入するときには表示を見て、トランス脂肪酸の摂取をセーブする意識を持ちたいですね。


writer:松尾真佐代