夜空に輝くオーロラ

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 サッカーの女子W杯で、なでしこジャパンはカメルーン戦に勝利。最後はちょっとヒヤリとしましたが、無事に決勝トーナメント進出、おめでとうございます!男子もイラク戦で勝利するも、本番のシンガポール戦では苦しみました。これをバネに頑張ってほしいです。女子W杯開催国であるカナダもグループA1位通過は凄いですね。
 
 今回のサッカー女子W杯開催国カナダは、広大な国というイメージがあるかと思います。W杯の試合開催場所も、東は大西洋に面したモンクトン(Moncton)から西は太平洋側のバンクーバーと、その距離は飛行機の所要時間で6時間以上。北は北極圏にまでおよび自然豊かなイメージが強いですね。オーロラ、カナディアンロッキーなど観光資源も多く、2012年に行われた調査(2012 Country RepTrak®  Reputation Institute社)で「世界で最も観光したい国」のTOP1に選ばれており好感度は抜群の国ですが、そのカナダの輸出産品の中で、一番多いのはなんだと思いますか?
  
 自然豊かな観光地というイメージから推測するに木材、農産物などが思い浮かびますが、実は鉱物性生産品がダントツで30.1%にも上ります(2013年、JETRO調べ)。カナダで一番多い鉱物性生産品は、原油及び天然ガスです。自然環境を破壊せずにいかにエネルギー輸出力を高めるかという点では、極寒の地域での開発技術とも併せてエネルギー産業の技術力は高く、多くの日本企業や各国のエネルギー関連企業も進出しています。

 また、経済の面で見れば、カナダは国境を接しているアメリカ経済への依存度が高く、カナダの貿易相手国としてもアメリカが第1位。天然ガスの主な輸出先はパイプラインで繋がったアメリカがほとんどで、電力生産においてもアメリカ向けが多いようです。最近ではアメリカ向けへの鉱工業製品も増加傾向にあります。よってカナダ経済の好不調のカギとなるのが米経済の需要で、これまでやや低迷気味であったためカナダ経済も失速気味でした。 

 今週の市場話題では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表が注目されています。ここで米経済が本格回復となれば、エネルギー価格が下落傾向で低迷していたカナダ経済も回復する可能性があり、カナダドルも原油価格次第の動きから解放されるかもしれません。女子W杯開催もいいきっかけとなったのでしょうか?

 エネルギー輸出力が高い資源輸出国通貨の変動リスクとして、通貨の水準は、原油などのエネルギー価格の変動次第です。同じ傾向にある国として、オーストラリアやニュージーランドがあげられます。為替取引においては、その国の観光イメージばかりでなく、産業特性などもしっかりと把握しておきましょう。(FXストラテジスト 宗人)