ヴァイッド・ハリルホジッチ監督(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)

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1位のみが次のステージに進めるワールドカップ・アジア2次予選で、日本はホームゲームで勝ち点2を落とすという手痛いスタートを切った。試合後、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「19回決定的なシーンを作った」と悔しがったが、監督のミスではないかと思われる場面もいくつかあった。

最初に問題となるのは交代策。61分、香川真司に代わって大迫勇也が投入され2トップになる。71分には柴崎岳を原口元気に代え、長谷部誠の1ボランチにした。さらに78分、宇佐美貴史を武藤嘉紀に交代させた。

「何人かの選手に疲れが見えた」と監督は言い、交代の意図も見えたものの、マイナスの要素も現れた。香川や宇佐美のように細かいスペースで仕事ができる選手がいなくなり、密集地帯での突破にバリエーションがつかなくなった。また、柴崎がいなくなったことでパスの出し手が少なくなり、リズムに変化がつかなくなった。さらに、前線に多くの選手が張り付くようになったため、自分たちでスペースを消し合うことにもなった。

次に選手に与えた役割も問題点を生み出した。岡崎慎司は「サイドに流れず、ペナルティエリアの中でプレー」することを求められているという。だが、攻撃的選手の中で岡崎だけが裏に飛び出してパスを受けられるタイプ。ザッケローニ監督時代は、左サイドで作って、最後に岡崎が飛び出してゴールを生み出してきた。岡崎が活動場所を制限されることで、FWの密集を生み出してしまったのではないか。

さらに言えば、試合前の合宿で川又堅碁の負傷が明らかになったとき、代わりに招集されたのは永井謙佑だった。シンガポール戦は相手がゴール前を固めスペースがないことが予想されたのに、なぜパワータイプが負傷したのにスピードタイプを呼んだのか。最後のパワープレーを考えて、豊田陽平を招集してもよかったのではないか。

もちろんこれは結果論であり、ポストに当たったりGKのファインセーブに防がれたシュートの1つでも入っていれば、問題にもならなかったかもしれない。また、これまで監督に与えられた時間も十分だったとは言えない。監督もアジア予選の怖さを身を以て知ったことだろう。これで2次予選がおもしろくなってきたと前向きに捉えることもできるが、それ以下の心配をしなくてすむように願わざるを得ない。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ ヴァイッド・ハリルホジッチ監督、宇佐美貴史

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 宇佐美貴史

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 宇佐美貴史

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 吉田麻也

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 川島永嗣

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 太田宏介

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 大迫勇也、宇佐美貴史

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 長谷部誠

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 武藤嘉紀

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 本田圭佑

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 本田圭佑

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 本田圭佑

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 本田圭佑

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)


▼ 槙野智章

(撮影:大内翔太/フォート・キシモト)