誰よりも、ゆっくり進もう カタツムリの物語

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沖縄気象台は2015年6月11日に「沖縄地方が梅雨明けしたとみられる」と発表した。平年より12日早く、昨年より15日も早い梅雨明け。沖縄の梅雨入りは平年より11日遅かったので、梅雨の日数は22日と平年の半分の長さだった。しかし、まだまだそのほかの各地では雨がシトシト、梅雨真最中。そんな憂鬱な気分の時には、雨音を聞きながら、雨をテーマにした本を読んでのんびり過ごすのがおすすめ。言葉、生き物、歴史など、雨にまつわるさまざまな話の中から、意外な発見ができるかもしれない!?

J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチ」でも特集記事を公開中。

カタツムリのように毎日ゆっくり生きるのもいい

雨の風景に一番似合う生き物といえば、カタツムリ。『誰よりも、ゆっくり進もう カタツムリの物語』(著・ひすい こたろう、写真・ヴャチェスラフ・ミシチェンコ、1080円、飛鳥新社)は、ウクライナの写真家、ヴャチェスラフ・ミシチェンコ氏が撮影したカタツムリの写真にオリジナルのセラピーストーリーをつけたフォトブック。写真の世界観に大感激したという、心理カウンセラー資格をもつ、作家でコピーライターのひすいこたろう氏が、自ら写真60点をセレクトし、物語仕立ての優しいメッセージを添えている。

透明感があり、さまざまな表情を見せてくれるカタツムリの写真は、まさに幻想的。あらためて美しい生き物だということが再認識できる。忙しさに翻弄されず"毎日を感謝しつつ味わうこと"の大切さを教えてくれる癒しの1冊。

美しい日本語を使って雨を語りたくなる

古くから、文学作品にもたびたび描かれ、詩歌にもよまれてきた雨。『雨のことば辞典』(著・倉嶋厚、原田稔、994円、講談社)は、雨をあらわす言葉、雨にまつわる言葉だけを集めた読む辞典。季語から気象用語、各地の方言まで、さまざまな雨の姿をとらえた言葉を約1200語集めている。著者の一人の倉嶋厚氏は、気象庁主任予報官、鹿児島地方気象台長などを歴任し、その後NHKの気象キャスター、気象エッセイストとして活躍する、まさに気象のプロ。

本書には、雨の降るしくみ、雨の強さなどをテーマにした気象コラムをはじめ、雨のことわざや歳時記なども掲載されているので、読みごたえも十分。

花時雨、狐の嫁入り、半夏雨、秋霖、氷雨...など、季節の移ろいと共に多彩な表情を見せる"雨の言葉"、あなたはいくつ知っていますか?

雨が降ったから大敗北? 天気は歴史を動かす大事な要因

革命期のフランスの軍人ナポレオン・ボナパルトは、ロシア遠征が大雪の影響で大失敗に終わり、ワーテルローの戦いでは、大雨で開戦を遅らせたせいで敵の援軍が間に合ってしまったために大敗するなど、歴史の転換期には天気や気候が深く関係している。『天気が変えた世界の歴史』(著・造事務所、監修・宮崎正勝、680円、祥伝社)では、世界の歴史的な大事件と気象との関係を解き明かそうとしている。

「地球寒冷化によるネアンデルタール人の滅亡」、「エジプト文明を演出したモンスーン」、「水温上昇とスペインの南北征服」「天候予報を生んだクリミア戦争」「悪天候が幸いしたノルマンディ上陸」「ベトナム戦争の人工降雨」など、さまざまなテーマを原始〜古代、中世〜近代、現代の3つの時代にわけ、写真やグラフ、年表なども添えて、わかりやすく解説。

さまざまな出来事があった日の天候を想像しながら読むのも楽しい。