代表の指揮官が代わっても、チームリーダーとして絶大な信頼を寄せられる長谷部。ワールドカップに2大会出場した経験を、日本サッカーに還元していくつもりだ。 写真:サッカーダイジェスト

写真拡大 (全2枚)

 コートジボワールに悪夢の逆転負けを喫した昨年6月14日のブラジル・ワールドカップ初戦から1年――。日本代表は16日に埼玉スタジアムで、シンガポールと18年ワールドカップ・アジア2次予選の初戦を戦う。
 
 長谷部誠(フランクフルト)にとっては2010年南アフリカ大会、14年ブラジル大会に続く、自身3度目の本大会を目指す戦いとなる。現在、ワールドカップ予選の試合出場数は「22」で、今野泰幸(G大阪)と並んで歴代5位タイ。最終予選に勝ち進み順調に試合に出続ければ、今予選中にトップの井原正巳(現・福岡監督)の32試合を上回る。
 
 アジアの戦いを知り尽くす長谷部は、17年9月まで続く長丁場の戦いについてこう語っている。
 
「(昨年の)ワールドカップが終わってあまり時間が経ってないように感じるけど、また長い戦いが始まる。個人的には予選を2回経験しているし、厳しさは分かっている。初めての若い選手が伸び伸びプレーできるように、チームを落ち着かせたい。長い予選のなかでチームとして成長しながら、勝っていかないといけない」
 
 シンガポール戦に向けた13日の戦術練習では、アギーレ時代を思い起こさせる4-3-3のアンカーでプレー。4-2-1-3の2ボランチの一角を務めた11日のイラク戦(○4-0)とは異なる役割を担う可能性が高い。
 
「アンカーはリスクを負わないために前に行かないイメージがあるけど、監督からは『チャンスがあればどんどん前に行くように』と言われている。最終ラインに入ってビルドアップすることを、監督は好まない。そういう点では(所属する)フランクフルトでアンカーに入る時と似ている」
 
 今回の布陣変更は、攻撃に人数をかけるというハリルホジッチ監督のメッセージ。冒頭15分を除き非公開で行なわれた14日の練習では、引いて守りを固める相手を崩す攻撃練習に時間を割き、イメージを共有した。
 フィールドプレーヤーで最年長の31歳。ロシア・ワールドカップが開催される18年には34歳となる。ハリルホジッチ監督の就任後は、歴代最多となる国際Aマッチ152試合出場を誇る遠藤保仁(G大阪)が外れるなど世代交代が進んでおり、長谷部も年齢に対する意識を強くなっているという。
 
「年齢のことはもちろん考えるけど、人間の寿命が延びているように、サッカー選手の寿命もケアやトレーニング方法によって間違いなく延びる。

 (自分と)同じ学年にはロッベン、リベリ(ともにバイエルン)、トゥーレ・ヤヤ(マンチェスター・C)らトップで活躍している選手も多い。だから年を感じたことはないし、経験などを考えると、今がキャリアで最も良い時期だと思う」
 
 柴崎岳(鹿島)、谷口彰悟(川崎)ら若手の台頭もあるが、まだまだ定位置を譲るつもりはない。円熟の時を迎えたボランチが、経験に裏打ちされた”いぶし銀”のプレーをアジア予選で見せてくれるはずだ。