先日、新旧キャストが揃い踏みした『スター・ウォーズ エピソード7/フォースの覚醒』のイベントが開催され、2015年12月の劇場公開への期待は高まるばかり。その一方で、スター・ウォーズ(以下SW)シリーズ復活のご祝儀とばかりにどれだけのポンコツ便乗作が世に放たれるのだろうかと、今から変なワクワク感に震える筆者です。

 1977年に米国で公開された記念すべき1作目(エピソード4/新たなる希望)で世界的なSFブーム呼んだSWシリーズ。まるまる便乗した商業作品としては、公式パロディ作『スペース・ボール』、超絶劣化コピー作『ハイパー・ウォーズ 帝国の逆上』のほか、香港やインドの珍品が知られます。

 そして日本からひり出された便乗作が『宇宙からのメッセージ』(1978)。細かい製作背景は省きますが、要は当時の東映社長主導の米国ヒット作便乗企画群のひとつ。
 地球から遠く離れた惑星ジルーシアの危機を救うため、守護神の依代でもある"(8つの)リアベの実"に導かれた8人の勇士たちが結集し、悪の皇帝ロクセイア12世率いるガバナス帝国に挑むお話です。

 スジ的には南総里見八犬伝がモチーフにはなっていますが、ビック・モロー演じるゼネラル・ガルダは「オビ=ワン」、新人時代の真田広之演じる戦闘機乗り(宇宙暴走族!)シローは「ルーク」、その親友アロンは「ハン・ソロ」。志穂美悦子演じるエメラリーダが「レイア姫」的な役回りで、そこはかとなく便乗臭が!

 監督は娯楽映画の巨匠・深作欣二、撮影は太秦の東映京都撮影所。特撮方面にも多くの予算が注ぎ込まれたそうで、実際、特撮ヒーローの悪役然とした衣装や、本家並に凄い部分もあるけどミニチュア感が微笑ましいSFXなど、日本特撮由来の色合いが濃厚です。

 にしても、深作欣二が太秦でSF映画ですからね。案の定"SFヤクザ時代劇!"みたいな変な映画なんですねコレ(本家SW自体が時代劇モチーフなので本作は先祖返り?)。
 台詞回しや殺陣に太秦マインドが溢れており、千葉真一演じるハンス王子 vs. ロクセイア12世(成田三樹夫)の決闘は時代劇そのもの。ついでにいえば(千葉率いる)JAC出身の志穂美悦子の(本家の姫とは段違いの)キレッキレのアクションも見ものです。

 かつてWWEを模倣し、芸能人レスラーを客寄せにしたショー要素重視の『ハッスル』という団体がありましたが、本職レスラーも多く参戦していました。中でも、プロレス界の正真正銘の実力者である天龍源一郎や川田利明は、芸人レスラー・レイザーラモンHG&RG相手にほぼ手加減なしの試合を展開(HG&RGが学生プロレス出身という下地もありますが)。

 トークや衣装はハッチャケるけど、試合は本職の意地をみせる、という点は、本作の「SWに便乗したけど日本の特撮と殺陣の本気みせちゃうよ!」な部分と重なる......気がしないでもありません!

 ちなみにプロレスネタでもうひとつ加えると、昭和プロレスの雄・サンダー杉山が宇宙ギャングのボス「ビッグサム」としてちょい役で登場。SW的にいうと「ジャバ・ザ・ハット」?

(文/シングウヤスアキ)