『連続テレビ小説 まれ Part1』NHK出版

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朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)6月12日(木)放送 第11週「泥沼恋愛チョコレート」第64話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:渡辺一貴

希(土屋太鳳)、いきなり技をかけられるの巻。
美南(中村ゆりか)が恋する相手は、血のつながっていない兄・大輔(柳楽優弥)で、ひょんなことから希と大輔がキスしていたことを知った美南は、希に一撃を加えます。
美南は中国拳法か何かの使い手?
頬をはたくというような、泥沼展開にありがちなアクションでなくてホッとしました。
それにしても、能登ではなんでも共有していた希なのに、たまたまキス事件のことは美南に伝えていなかったことが災いしてしまうとは、なんとも間が悪い。

ひとりで悶々


この“秘密”のあるなしが物語──希の人生にスパイスを加えてくるのかもしれません。前から、能登ではプライバシーがないと語られてはいて、別にみのり(門脇麦)だけがおしゃべりなわけではなく、64話では、藍子(常盤貴子)が、うっかりではありますが、美南にキス情報を伝えてしまいます。
一方、美南が「ほんとの気持ちはじめて言った!」と言うように都会(横浜)ではほんとの気持ちをなかなか他者に晒さないようで、そこで暮らしはじめた希は、体験や気持ちをみなで共有できずひとりで悶々とし、魔女姫人形(声・戸田恵子)に誰にも言えない思いを語ることで精神バランスをとろうとします。
大輔の告白(突然、ものすごいグッとくるものでした)に心揺れたり、美南のリアクションに衝撃を受けたり、ひとに言えない思いを抱えることで、つくるケーキの味もドラマも深まっていくといいなあ。

今日の、勝手に名言


「へんにクビつっこまないで、美南ちゃんがSOSを出してきたら、話聞いてやればいいんじゃないの」(徹〈大泉洋〉)

徹自身、感心するように、極めて全うなご意見。
徹は、能登に染まってないところがいいんですよね。といって都会的ともいえず、徹はいつでもどこでも徹で、そこがいい気がします。
(木俣冬)

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いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))