進むハリルの意識改革…世界を意識する長谷部、イラク戦圧勝を誓う

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文=高尾太恵子

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の無敗宣言に呼応するように、キャプテンの長谷部誠(フランクフルト)は勝ち続けることで日本代表を進化させたいと意欲を見せた。

 日本代表は11日、キリンチャレンジカップ2015でイラク代表と対戦する。その5日後には、いよいよロシア・ワールドカップに向け、シンガポールとのアジア2次予選初戦に臨む。イラク戦を前に、長谷部は相手を圧倒しての勝利を誓った。

 この2連戦を戦う日本代表メンバーを発表した際、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「まず勝利の文化を伝えたい。選手はいつでも勝つと思わなければならない」と力強く語った。イラク戦の前日会見でも「2015年は一つも負けない。美しい年にしたい」と年内無敗を宣言。「この2試合にも勝って、勝利のスパイラルを続けたい」と話し、徹底して結果にこだわる姿勢だ。

 ハリルホジッチ体制始動からまだ3カ月だが、練習中のコミュニケーションや連日のミーティングで、指揮官が求める「勝利への執着心」は選手たちにも浸透している様子。長谷部は、「監督は“勝つ”というフレーズをミーティングの中で何度も繰り返し言っていて、勝者のメンタリティを植え付けようとしてくれている。本当に勝っていくことで成長していきますし、2015年に限らず、日本代表は進化し続けたい」と意気込んだ。

 2010年の南アフリカ、2014年のブラジルと2大会連続でW杯に出場している長谷部は、予選を勝ち抜いてきた豊富な経験を持つ。その上で、「もちろん大きな目標は世界で、そしてW杯で勝つことに変わりはない。その中で、新しいやり方を親善試合やアジア予選で試しながら成長していきたいし、その先に世界での勝利がある。やはり意識するのは世界で勝つこと」と、指揮官の情熱に感化されるように勝利への強い意志を示した。

 とはいえ、勝ち続けることは容易ではない。今年1月には連覇を誓ったアジアカップで5大会ぶりに準々決勝で姿を消した。長谷部自身、「アジアの戦いで、全ての試合に勝つことの難しさは経験しているけど、その中で勝ち切らなければ、世界でも勝てない」と厳しさも口にする。

 今回対戦するイラク代表とは、アジアカップのグループステージ第2節で対戦。試合は本田圭佑(ミラン)のゴールで1−0と勝利したが、最終的にイラク代表はベスト4に進出。日本を上回る成績を収めた。

 世界での勝利を意識するならば、今回のイラク戦で「勝ち切る」ことが必須。勝者のメンタリティを自分のものにするためにも、勝ちグセをつけたいところだ。「内容、結果ともに圧倒するくらいの試合をしたい」と力を込める長谷部の目は、しっかりと3年後を見つめている。