『連続テレビ小説 まれ Part1』NHK出版

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朝ドラ「まれ」(NHK 月〜土 朝8時〜)6月9日(火)放送 第11週「泥沼恋愛チョコレート」第62話より。脚本:篠崎絵里子(崎の大は立) 演出:渡辺一貴

なんだか月9ドラマに


希(土屋太鳳)、合コンに行くの巻。めいっぱいオシャレして参加した、キラキラ夜の横浜船上合コンは、なんだか月9ドラマに代表される恋愛ドラマを思わせるシチュエーション。
「まれ」の時代設定2003年の月9は、「いつも二人で」「東京ラブ・シネマ」「僕だけのマドンナ」「ビギナー」とわりと地味めな作品で、この年は、月9のほかに、木村拓哉がパイロット役を演じた「GOOD LUCK!!」や、男子のシンクロを描いた部活ドラマ「WATER BOYS」、映画「踊る大捜査線 THE MOBIE2レインボーブリッジを封鎖せよ!」など。恋愛が主というよりはお仕事やスポーツをがんばる男子が素敵というドラマが人気でした。
ちなみに、食にまつわる月9というと02年には「ランチの女王」、01年には「アンティーク〜西洋骨董菓子店」があり、これらはわりと話題になりました。味覚、視覚に訴える作品強し、という感じですが、今後の「まれ」も、ケーキづくりがメインになって盛り上がっていきますでしょうか。

今日の、小姑ツッコミ


陶子(柊子)がシリアスな敵役になるかと思わせて、回を増すごとにおもしろ痛い先輩キャラになってきています。ケーキづくりにひたむきに情熱を傾けている人物というよりは、頑張る自分が好きな女の子として設定されているようなのが狙いどおりだとすると、こういう登場人物の造詣は、作家性よりも、舞台となっている時代に即しているのだなという気がします。例えば、戦争のあった時代のドラマに陶子みたいな子は出さないだろうし、希ほど夢を警戒している子も出てこないでしょう。
そして、陶子だけでなく、希もなんだか痛いしなあ。もしかして、「まれ」の展開にもやもやしているのは、現代へのもやもや? 80年代をからめた「あまちゃん」とも違い、希たちが生きている時代や感覚が近すぎて、同族嫌悪じゃないけれど、妙に刺激されるという点ではトライを感じます。
(木俣冬)

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いまひとつ視聴率が伸びないが、奮闘は讃えたい。NHK朝ドラ「まれ」おさらい(54話までを総括))