逆境に乗るなでしこ!得点はPK1本・後半ずっと防戦という試合を平然とやり切って、なでしこJAPANがW杯白星発進の巻。
逆境に乗っていけ!

熱戦つづく2015女子ワールドカップ・カナダ大会。ディフェンディングチャンピオンとして、なでしこJAPANがスイスとの初戦に臨みました。結果はご存じのように1-0での勝利。キャプテン宮間あやが決めたPKでの1点を守り切りました。決してラクな試合ではなく、ヒヤッとする瞬間もありましたが、必要な結果をもぎとって帰るあたりは、さすがの勝負強さを感じました。

今大会を前に印象に残った言葉があります。この試合で代表キャップ200を記録した、誰よりも世界を知る日本人・澤穂希さんの言葉です。澤さんは7日のNHK「サンデースポーツ」で、中村俊輔さんとの対談に臨んでいました。そこで挙がったひとつのトークテーマは「逆境をどう乗り越えるか?」というものでした。

そこで澤さんはこう語ります。「人生にはいろいろな嫌なことがあるけれど、その波に対抗しても私は飲まれてしまう。だから私はその波にそのまま乗っていく。必ずいつか出口に抜けていくから、悪いことも受け入れて、それまで耐える」と。逆境に乗っていく。抗わず受け入れていく。力みも無駄もなく、あるがままの逆境に寄り添うというありかた。

その言葉を聞いて、なでしこの勝負強さというのは、こうした人生観に支えられているように改めて思いました。過去の大会、優勝したワールドカップでは決勝のアメリカ戦もそうでしたが、ベスト8で戦ったドイツ戦などはほぼすべての時間が逆境でした。ロンドン五輪でメダルを確定させたフランス戦も、押されて押されて押されまくった試合でした。強いから、相手を圧倒したから勝ってきたわけではありません。

逆境との付き合い方の上手さ。苦しい時間にどうしようと慌てふためくのではなく、「苦しい時間は、必ずある」と当たり前のこととして受け入れる。同時に「いい時間も、必ずある」と潮目の変化も疑わない。やがてくるその瞬間に、乾坤一擲のチカラを出し切る。入れ所と抜き所の使い分けによって、新たなイイ潮目を捕まえ、なでしこはその流れに乗ってきたように思います。

澤さんの代表キャップ、この日で200。日本で一番世界を知る人物が感じてきた200の逆境と200の順境。その瞬間さえ見逃さなければ、どんな相手であっても、たとえそれが平均したチカラでは上回る相手であっても、必ず勝機を見出せる。「今じゃない」を流されながらやり過ごし、「今、この瞬間」に迷わずに飛ぶ。その見極めと決断こそが、「勝負強さ」なのではないか。その意味で、スイス戦などはなでしこのいいところが存分に出た試合だったと思います。「ここ一本」の勝機をガッチリとつかみ、最後まで離さなかったのですから。

ということで、「いい試合」と「勝つ」というのは全然別物なんだよと教えてくれる王者なでしこの戦いぶりを、8日のNHKBS中継による「2015ワールドカップ 日本VSスイス戦」からチェックしていきましょう。

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連覇に挑むディフェンディングチャンピオン。今大会の幕開けにあたり、そこにレジェンドは帰ってきました。澤穂希、史上初となる6大会目のワールドカップ出場。何が起きるかわからないのがワールドカップですが、大体のことは澤さんが知っている。多少年齢を重ねたとは言え、その経験は何物にも代えられない日本の武器です。

↓緊張感も、浮足立つ感じも、厳しさも、魔物も、20年前から知っている!

魔物よ、かかってこい!

澤さんが相手だ!


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デスク:「なるべく全身を写せよ、引きの画で」
デスク:「はーい、じゃ、ラッスンゴレライみたいなポーズで」
デスク:「いいよいいよー」
デスク:「タイトルは『最後の伝言』にしようっと…」
デスク:「何かオシムっぽくなっちゃったね…」

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会場入りの際も、入場を待つ間も、なでしこには笑顔があふれています。悲壮な顔をして勝てるならそうするけれど、結局は楽しまなければ逆境に飲まれてしまうもの。前回大会を制した伝説のヒロインたちならば、どんな精神状態でも問題ないのでしょうが、スイス戦のスタメンにはGK山根、右SB有吉という新顔も加わっています。委縮しない程度にのびのびと入るのは悪くありません。魔物に出鼻をくじかれてボロボロというパターン、ありがちですからね。

そして始まった試合。スイスは思ったほどボールにアタックしてくるでもなく、ペース配分を考えるかのような静かな入り。日本は両SB宇津木・有吉の動きがよく、宇津木は球際の強さで、有吉は果敢な上がりで、攻撃に絡んでいきます。守備の局面でも対人に強く、特に左サイドの宇津木は鉄壁と言えるほどの存在感です。

そしてもうひとり際立ったのがGK山根。これまでの試合では、有り体に言えばポカが多いというか、不安定な動きを見せていたものが、この日は守護神としてゴールに鍵をかけます。男子選手をも上回る187センチの長身はハイボールの争いに全勝し(※バックトスやらかしは相手との争いではなく自分の問題)、地上戦においても前半12分にバッハマンが裏に抜けてきた場面を防ぐなど鋭い反応。これには我が家からも「ウソだろ!」「中身、山根じゃないだろ!」「女装した林彰洋じゃないのか!」という驚きの声が上がります。

振り返れば、もっとスイスは前半からガンガンときたほうがよかったかもしれません。追い込まれてから見せたバッハマンのドリブル突破を見ると、立ち上がりの時間帯、人工芝のバウンドに慣れる前のほうが「ついつい短くなる横パスをかっさらって裏へ一発」などの出会い頭があったかもしれません。向こうが引いて構えてくれたことによって日本は落ち着いた組み立てが可能となり、宮間・岩清水などから精度の高いロングボールが前線に送られます。前半20分過ぎからは全体に前に押し上げ、ジワッと圧力をかけていくなでしこ。そして、この試合の勝機が訪れます。

↓前半27分、相手GKのクリアを果敢な飛び出しで宇津木が跳ね返すと、大儀見から安藤とつないでPK奪取!キャプテン宮間が落ち着いて決めて先制!



ウツウツからギミギミへつないでコズコズからのアヤタソ!

絶対に決めなければいけないPKを見事に決めた!

終わってみれば、ここにしか勝機はなかった、そういう1本でした。PKを奪取するプレーで安藤は左足首を痛めて試合を離脱し、岩渕も怪我明けという状況ですので、フォワードらしい選手は菅澤しか残っていないという状態に。本来ならここにいたであろう高瀬愛実も代表発表の直前に負傷離脱しています。勝点3を取るために攻勢を掛けようにも手駒不足は否めません。

ここでリードしていたからこそ、後半のスイスの猛攻も「入れられるまではどうということはない」という姿勢で、ノンビリ悪い時間に流されることができました。コレを外して、そこからもう一度盛り返そうとしたらどれだけの無駄ヂカラを使うことか。スーパープレーで勝利するというよりは、「いるべき場所にちゃんといる」とか、「難しいことを狙って自滅しない」とか、「いくと決めたら迷わずいく」とか、できることをできる範囲でキッチリとやり切るのがなでしこの戦いでもあります。PKと言われなくてもオカシクない五分五分の接触でPKをもらったら、これは絶対に外さないのです。だからこその世界王者でもある。チャンスは美味しくいただきます。

↓キャプテン、渾身のガッツポーズ!

大喜利の素材みたいな写真撮れたなwww

「今日の給食はカレーだぁぁぁ!!」とか「おまんじゅう、まだあったぁぁぁ!!」とか好きなセリフを言わせて遊べるぞwww

さぁ、これでスイスは追いかける必要が出てきました。後半に入ると、両サイドを高くあげて攻勢を仕掛けてきます。前半控えていたのが何だったのかと思うほどの積極性で、日本は自陣に押し込まれます。しかし、そうした逆境に流されていく大人の戦いで日本は応じます。流れが悪いことにあれこれ抗うのではなく、「そりゃこうなりますわな」とただただ受け入れるかのような戦いぶり。

ヘンにもがかず、淡々と押される。しかし、相手がすごくてやられるのは仕方ないが、自分たちから勝手に崩れてはあげない。日本はサイドも中央もとは欲張らず、一番危険な中に寄ってしっかりと耐える構えです。サイドに置いた1対1に強いSB、ハイボールには自信アリのGKも含めて、ある程度「中を割られるよりは外で上げさせよう」というキメでしょう。何でもかんでも完勝を目指すのではない割り切りのよさがあります。

↓中を固めてバッハマンの突破を防ぐ!5人かわされたけど、バッハマンもコケた!(1分頃から)



5人抜きゴールされたら、もう諦めるしかないじゃない?

むしろ、ためらわずに5連続アタックしているのが、最終的に相手をコカした圧力と考えるべき!

「5人抜かれる」ほどアタックした気迫の勝利!

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本当はこうやって耐えている間に追加点が入るとラクなところでした。後半22分の菅澤がポストを叩いた場面などは、これが決まれば試合の勝敗はもちろん、安藤のケガという不安材料も打ち消せる場面でしたので、決めてほしかった。まぁラクすることばかり考えても仕方ありませんが、こういうのを入れるか外すかで人生も変わってしまうので、ぜひ次戦はしっかりと決めてほしい。コズコズのケガを「結果的にはイイ事件だった」ことにするには、菅澤の爆発が必要です。

結局、後半はスイスに押されるという展開のまま、最後までいってしまいます。ずっと押されるというのは楽しい話ではないですが、1点のリードを持ったまま「つまんない試合」に塩漬けしてやるのもまた、痛快なものです。「いやぁ、また外されてしまわれた」とバッハマンさんをねぎらえるくらい、ピンチの中にも余裕があります。

後半40分には、ひとりで持ち込んでくるバッハマンを6人で順繰りに当たりにいってミスを誘いました。後半42分には、あえて中央をフリーにしたところで、そこへのパスを誘ってかっさらいました。危険な場面はあるものの、その危険さを逆手にとって相手をバッハマン一辺倒の攻めに誘導し、集中して対処するような老獪さ。試合終了間際に日本の中途半端なプレーから、本当にドフリーのチャンスをバッハマンに与えてしまいますが、これを上にふかして万事休す。日本は逆境に流されて、勝利にたどりつきました。

世間的には「課題ガー」「意思統一ガー」「後半ガー」という不安も起きる試合だったかもしれませんが、試合後の選手たちを見れば、そこに焦りや疲労感はありません。笛が鳴ったあと安堵するのではなくニッコリと勝利を噛み締めるあたり、「ヒヤッ」以上のものを感じていなかったことは明白です。悪い時間は悪い時間の戦いをしっかりやって、キッチリ勝った。これ以上の結果はないでしょう。なでしこ、まずは好発進ですね。

↓次戦の相手は初戦を6-0で勝ったカメルーン!コイツはヤバイぜ!

おぉい、誰か今週のプレイボーイ持ってこい!

カメルーンに叩きつけてビビらせるぞ!

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逆境に耐えて、耐えて、耐えて、反撃するときヤマトナデシコは輝く!