加齢による膝などの関節の痛みに効能があると、今イタドリが注目されています。関節痛と言えばグルコサミンが良く知られていますが、こちらは軟骨を補充する成分です。「痛取」とも書く植物のイタドリ(虎杖)は、昔からまさに痛みを和らげる民間薬や漢方薬として使われてきました。イタドリはどんな植物か、またその効能について説明します。

イタドリとはどんな成分なの?

イタドリはタデ科の植物で日本全土に自生します。草丈は2m近くになり、茎には竹のような節があり、春先にはそこから若芽が出て、夏に白や赤の小さい花をつけます。茎が若いうちは山菜として食用になりますが、シュウ酸を含みかなりアクが強い植物なので、水にさらしてから調理します。若芽は天ぷら、お浸し、酢味噌、胡麻和え、炒めものなどに使われます。若葉、根茎、果実は昔から民間薬や漢方で使われてきました。また戦争中はたばこの葉の代用品としても利用されていました。

イタドリの効能は?

根や茎を日に当てて乾燥させたものが、生薬の「虎杖(こじょう)」「虎杖根(こじょうこん)」です。利尿作用や鎮咳作用があります。虎杖根(こじょうこん)は煎じて飲むと関節炎、リューマチ、便秘、月経不順、膀胱炎などに効能があると言われています。若葉は擦り傷に揉んで当てて置くと止血作用が働きますし、果実は煎じて火傷やじんましんの治療に使われます。江戸時代には今でいうじんましんを「気奔(きほん)」と呼んでいましたが、「和漢三才図会」という本の中には、治療に虎杖(こじょう)を使ったという記載が見られます。イタドリには抗酸化作用をもつポリフェノールの一種、レスべラトロールが含まれているので、美肌を作り生活習慣病の予防効果も期待できます。

現在では関節炎を緩和するサプリメント成分として、あるいは皮膚の炎症を抑えて美肌を作る効果から石鹸やクリームに配合され商品化されますから、見かけたら試してみてはいかがでしょうか。


writer:松尾真佐代