Doctors Me(ドクターズミー)- 興奮すると鼻血がでる、というのは迷信?

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“興奮して鼻血が出る”は迷信? それとも……

よくマンガなどで、異性の裸の画像を見て興奮した登場人物が突然鼻血を出す、というシーンがありますね。ですが普段生活をしていて、「興奮して鼻血がでる」というのはあまり経験がない方が多いと思います。

では、「興奮して鼻血が出る」というのは迷信なのでしょうか?
答えは、「完全に迷信とも言えない」ということになります。

“興奮”と“鼻血”に関するメカニズム

視覚的な刺激や怒りなど、強い興奮があると人間の体の中では交感神経と呼ばれる、“戦闘モード”に入るための神経が活発になります。すると、アドレナリンというホルモンが多量に分泌されます。

このアドレナリンには多くの働きがありますが、ここで重要になってくるのは「心臓の大きな動脈(冠動脈)を拡張させて、多量に血液を身体の各部に送り込ませる一方で、末梢血管(身体の隅々まで細かく網羅している細い血管)を収縮させて、血圧を上昇させる」という作用です。

血圧が上昇すると血管に負荷がかかるので、弱い部分や細い血管から破れて、出血しやすくなるのです。

鼻の内側の粘膜はとっても弱い!

人間の体で、“鼻の内側の粘膜”はとても弱いところのひとつです。

まず、表面に保護してくれる皮膚組織がなく、粘膜のみですし、身体の内側ではなく表面に出ていて外界からのさまざまな刺激にさらされています。また、鼻の中を指でいじったり、鼻をかんだりして直接力の加わりやすい部位でもあります。

さらに血管自体も非常に微細なこともあって、血圧が上がった時に身体の中で最も目に見えて出血しやすい部位のひとつと言えるでしょう。

以上から、“興奮して鼻血が出る”というのは、あながち迷信とは言えないのではないかと思います。

【医師からのアドバイス】

とはいうものの、興奮して血圧が急上昇しても、鼻からの出血に至るには血圧の上昇度合い、その人の血管の元々のもろさ(鼻の中の血管がもともともろく、ちょっとした刺激で鼻血が出やすい人もいますね)など、諸条件が重ならないと鼻血が出ることもありません。

「興奮で鼻血は出うる」という表現が、一番しっくりくるかもしれませんね。