では、こうした深刻な事態に陥る前に、肩凝りの症状を根本的に改善させる方法はないのか。専門家の見解をまとめると、次のようなことが大事だという。

 ●姿勢をチェックする…一般的に言われる肩凝りを起こす主な原因は姿勢。パソコンでもマウス操作時(肩を上げた姿勢)、携帯電話メールやゲームをする時(うつ向き姿勢)、車運転時(リクライニングを倒した姿勢)などの体勢を長時間続けることは避ける。また椅子に座り続ける場合は、2時間に1度は席を立って歩くか、背筋を伸ばして肩の緊張を緩めること。

 ●性格や生活をチェックする…肩凝りに悩む人は、ほとんどが緊張性。さらに、自ら肩を凝らせるような生活を無意識にしている。例えば、重いカバンやバッグを片手で持ち続ける、大きな犬の散歩をさせる、電車やバスの中で活字の小さい本を読むなどで凝りを感じたら、息を長く吐き出す呼吸法で緊張を緩める。簡単な体操、ストレッチ、全身浴で筋肉の緊張を緩めることもよい。

 ●寝具をチェックする…“体を包み込む”といった宣伝文句のベッドやマットレスは、肩凝りの人には全く不向き。就寝中、体が沈み込んで寝返りがしにくいし、同じ姿勢が続くため、背中や首凝りが悪化する。とくに低反発性マットレスはよくない。
 枕も、高いものや頭が沈み込むタイプ、首のアーチに合わせたタイプはよくない。布団やベッドは硬めにし、枕はバスタオルを折って使うようにするとよい。

 ●経筋ストレッチをする…経筋ストレッチは、肩凝り治療の専門医が考案したといわれる運動法だ。(1)左腕を頭の上に回し、右の耳を持ち、首を右側に倒す。逆もする。(3)左手で右手首を持ち、肘を伸ばしたまま内側にひねる。その状態で首を左斜め後ろに倒す。逆もする。左右とも10秒を2、3回で1セット。1日、1〜2セット行う。

 他にも、ツボ押しなどの対策もある。
 「肩凝りが慢性化して痛みを感じなくなっている人も少なくない。肩凝りが無くてもツボ押しや経筋ストレッチを一度やってみてください。肩や首の周辺が軽くなったと感じたら、凝りがあるのです」

 いずれにしても、肩凝りは「単なる一過性の凝り」などと決めつけず、専門医の診断を受けてみてはどうだろうか。