テクニクス「レファレンスクラスR1シリーズ」。ネットワークプレーヤー、パワーアンプ、スピーカーで構成された最高級モデル

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CDの基準を上回るハイレゾリューション(ハイレゾ)の登場で、かつてホビーの主役だったオーディオに今、また注目が集まっている。昨年(2014年)9月、高級オーディオ機器から撤退していたパナソニックが、かつてのブランド「テクニクス(Technics)」復活を宣言し、12月にハイレゾ高級システムとミドルクラスのコンポの2種類を欧州市場へ投入した。今年(2015年)2月から国内でも販売している。1990年代半ばまで世界のオーディオ市場を席巻していた日本のメーカーは、再び栄光を取り戻せるだろうか。

 テクニクス復活のニュースには飛び上がって喜んだ。日本の電機メーカーはどんどんハイエンドのオーディオ機器から撤退し、取り残されたオーディオのユーザーは減り続けていたからである。

 現在ももちろん高級オーディオ・メーカーはあるが、ヤマハなどを除いてだいたい専業の中小企業で、ほぼニッチ産業になっていた。テクニクス復活のニュースと同時期に、パイオニアはAV機器事業をオンキョーに売却している。

 マーケットは極端に縮小し、かつての栄光はもうない。そうしたなかでテクニクスの復活は久々の朗報だった。もちろんソニーやヤマハは継続してオーディオ機器を発売しているが、本格的なデジタルオーディオ・システムは欧州の小さなメーカーが主役のように思える。

 テクニクスが2月に国内で発売したシステムは2種類。高級システムを「レファレンスクラスR1シリーズ」、ミドルクラスを「プレミアムクラスC700シリーズ」という。

 R1シリーズはネットワークプレーヤー、パワーアンプ、スピーカーで構成され、全部で約510万円、C700シリーズはネットワークプレーヤー、プリメインアンプ、スピーカーで約50万円である(ネットワークプレーヤーとは、あらゆるフォーマットのデジタル音源のファイルを取り込み、アンプへ送出する機械)。

 CDプレーヤーSLC700(12万8000円)も用意されている。SLC700はDSD方式のSACDに対応していない通常のCDプレーヤーだが、176.4kHz/32bitのハイレゾ信号に拡張して送出する仕組みを持っている(サンプリング周波数については後述)。

 テクニクス事業推進室長としてプロジェクトを率いる小川理子さんは2015年4月1日付で役員に抜擢された。女性役員の登場はパナソニックでは史上2人目なのだそうだ。慶應義塾大学理工学部出身の研究者だが、ジャズ・ピアニストとして14枚のCDを発売している音楽家でもある。

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