昼顔妻は正しい? 人類学者「人の愛は4年で終わる」

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 7月2日スタートの日本テレビ系「婚活刑事」で、女優の伊藤歩さんが主演に決定しました。
 伊藤歩さんといえば、昨年7月期の連続ドラマ「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」(フジテレビ系)で、夫(斎藤工)と不倫相手(上戸彩)に逆襲する恐妻を演じたことが話題になりましたよね。今でも印象に残っている人は少なくないはずです。

 「昼顔」のテーマは「不倫」です。この「不倫」というテーマは、さまざまなエンタメ作品や芸術作品で取り上げられ、人々の目を引き付けてきました。ドラマにおいては「昼顔」の他にも「失楽園」や「青い鳥」など数多くのヒット作が出ていますが、タブーであるがゆえの緊張感は共通している点でしょう。

 不倫はタブー。これは当たり前のことです。でも、あえて「不倫は本当にいけないのか」という疑問を投げかける本があります。『官能教育 私たちは愛とセックスをいかに教えられてきたか』(植島啓司/著、幻冬舎/刊)です。

■一夫一妻制は普遍的に正しい「常識」ではない
 一夫一妻の社会が実現したのは、実はごく最近のこと。近代以前はむしろ稀な制度で、あくまで選択肢の一つにすぎませんでした。
 さまざまな国の歴史を紐解いてみると、合法的「姦通」のシステムを散見できます。例えば、かつてギリシアのスパルタ。夫の承諾があれば、妻はほかの男性と自由に関係を結べました。
現代でも、一夫一妻制からはみ出た社会は、実は世界中に分布しています。
 例えば、アマゾン流域に住むクイクル族。クイクル族の男女は思春期になるとすぐ結婚します。そして籍を入れて数カ月もすれば「アジョイス」という恋人を作り、ほとんどの村民が一度に四人から十二人の浮気相手を持つのが当たり前なのです。
 これらの事例から、一夫一妻制は普遍的に正しい「常識」ではないということが言えるでしょう。

■人間は生まれつき浮気をする生き物?
 人類学者のヘレン・フィッシャーの言葉を借りれば「愛は四年で終わるのが生物学的に自然」(『愛はなぜ終わるのか』より)。実際、世界の多くの国々で離婚のピークは結婚四年目にあるといいます。
 つまり、繁殖期間だけつがうキツネなどの動物と同じように、人間も生物学的には子どもひとりを育てる間だけ雄雌の一対で暮すのが自然。言いかえれば、われわれ人類は生まれつき浮気をするよう設計されているのです。

 いかがでしょうか?
 時代によって、また地域によって愛の価値観はいくらでも変わることが分かっていただけたのではないでしょうか。
 不倫というものに対して、少し寛容な視点を持つことで、不倫をテーマにした作品の楽しみ方も変わってくるかもしれません。
(新刊JP編集部)