「菌活実践プログラム」

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厚生労働省は「食事摂取基準」2015年版をまとめ、栄養素の量の新しい基準を示した。それによると塩分と食物繊維について、従来よりもハードルが高くなった。

医学博士で管理栄養士であり、レシピについても著作も多い本多京子氏は、塩分や食物繊維の問題をクリアするために、きのこ類や発酵食品を積極的に摂取する、いわゆる「菌活」を推奨している。

3ステップの「実践プログラム」

厚生労働省は14年3月、15年版の「日本人の食事摂取基準」を公表した。これは健康保持と増進のため、望ましいエネルギーと栄養素の摂取量の基準を定めるもので、平成32(2020)年度までの5年間にわたって使われる。15年版では、それまでの摂取基準より塩分の摂取量が減り、食物繊維の摂取量が増えたのが、重要なポイントになっている。

本多氏は、現代人に求められる「塩分の削減」と「食物繊維の摂取」、その両方に「菌活」は効果があるという。きのこ類や発酵食品には、うま味成分が多く含まれるため、塩分を減らしても美味しく食べられる。また、きのこ類は食物繊維を豊富に含んでいるため、食事摂取基準を無理なくクリアでき、健康を保てるというわけだ。

「菌活」を行う上で、本多氏は3ステップの「実践プログラム」を提案している。主菜や副菜として使われる「菌活食材」は1メニューにつき2点、調味料などに使う食材は1点と、食材ごとに点数を設定。1日3食の合計点数ごとに入門編(1〜3点が目標)、応用編(4〜6点)、発展編(7点以上)と、段階を重ねて実践していく。

本多氏「毎日続けてこそ意味があります」

本多氏は、「『菌活実践プログラム』は毎日続けてこそ意味があります」と指摘する。腸内環境は食事や運動、ストレスなどで日々変化し、悪化すると肌荒れや疲労臭などの原因になる。しかし、いくら腸内によい菌を摂取しても、やがて排泄されてしまうため、たえず摂取しなければならない。

腸内環境の改善には、善玉菌のエサとなる食物繊維や、オリゴ糖の摂取が必要だ。本多氏はきのこを「『菌活食材』でありながら、しかも食物繊維を多く含む『菌育食材』でもある一石二鳥の食材」とし、大豆や根菜などのオリゴ糖を含む食材とあわせてとると効果的だと話す。

「第2の脳」と呼ばれるほど、神経細胞が集中している腸。本多氏は、腸内環境を良好に保つことは、老若男女問わず必要で、

「特に食生活が簡略化し、食物繊維不足が問題視されている現代の日本人にとって、腸内環境を整える『菌活実践プログラム』は、健康でイキイキとした生活を送るために欠かせないものといえましょう」

と話している。