チームハクトが参加する Google Lunar XPRIZE(GLXP) もまさにそうで、「優勝賞金2000万ドルの国際宇宙レース」として、民間資本のみで月面へ探査機を送り込み、着陸点から500mの移動、さらに月面のHD映像を地球に送信するというふたつの課題を持つコンテストであることを紹介。

なにかと賞金ばかりが注目されるGLXPですが、その裏には各国から多くのチームが参加することで技術的なイノベーションを誘発させ、宇宙開発を加速させる役割があることも強調されていました。

 

 
またチームハクトは専門技術を持つ人だけでなくあらゆる分野の人がもてる力を持ち寄って成り立っているとし、メンバーの多くがパートタイムのボランティアであり誰でも参加できることをアピールしました。

つづいて2台の月面探査ローバー「ムーンレイカー」と「テトリス」を解説。日本が持つ小さく軽くする技術を活用して開発していること、今年初めの中間賞受賞の報告、さらに米国のチーム Astrobotic と共同で来年後半には打ち上げミッションに臨むことなど。

ここで久保田氏から、「月面到着後最初に500m走行するという条件は、どうやってそれを証明するのか」との質問。たしかに月面で走行してもそれを客観的に判定してくれる第三者はいません。この疑問に対して袴田氏は、「決まったルールはなく、車輪の回転数とか画像で認識させる方法を各チームが考えている」と回答。久保田氏は「どうせ米国のチームとロケットに相乗りして行くなら、互いにカメラで撮影しながら2台で競走すれば面白い」と提案をしていました。

「ワクワクする宇宙」トークセッションは、宇宙開発の技術的な話題にとどまらず、フロンティア精神溢れるお二人の熱い話にお客さんもかなりの集中モード。座席は前方から埋まり、なかにはかつて宇宙飛行士を目指し訓練に参加した経験を持つというお客さんも現れるなど、注目度の高いセッションとなりました。

ちなみにチームハクトは現在コーポレートスポンサーならびにサポーターズクラブへの参加者を募集中。サポーターズクラブ会員には特別イベントへの優待やスペシャル情報の配信などもあり、ハクト公式サイトのサポーターズボードに名前(またはハンドルネーム)を掲載されるといった特典が受けられます。たとえば家族のなかに宇宙に興味を持ちそうな子どもがいるならば、教材のひとつと考えて参加してみるのもいいかもしれません。