元・ANAトップCAに学ぶ。信頼される人になる「8つの方法」

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profile_satooka里岡 美津奈/Mitsuna Satooka人材育成コンサルタント。1986年全日空運輸株式会社(ANA)に入社。在職中、VIP特別機搭乗を務め、皇室、各国元首脳の接遇で高い評価を得る。2010年に退職。現在は人材育成コンサルタントとして、一般企業や病院でコミュニケーションスキルアップの指導にあたっている。

信頼される人とされない人、その違いはどこにあるのでしょうか。これはビジネスはもちろん、プライベートでも人間関係を築いていく上で、非常に重要なことです。
拙著『いつもうまくいく人の感情の整理術』でも紹介している、信頼を獲得するヒントとなるようなトピックをまとめてみました。

01.
「突出した人」よりも
「安定した人」が選ばれる

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ANAに入社して9年目の年に、トップVIP(国家元首クラス)がお乗りになる特別機専任CA養成制度の第1期生に選ばれました。当時、CAは延べ5,000人いましたが、選出されたのはわずか5人。しかも私は最年少での大抜擢でした。
語学が堪能な人、スタイル抜群の美人、頭の回転がずば抜けて速い人…。社内には私よりも目立つ人がたくさんいました。その中で私が選ばれた理由は「安定しているから」。

毎日同じように仕事をする。一見とても当たり前のことのように思えますが、意外とできていない人が多いものです。些細なことこそ普段からの実行を心がけ、いつも安定した自分でいられるようにしましょう。

02.
ひとつの評価に
一喜一憂しない

ひとつのことがうまくいかなくても、そこに感情を入れすぎてはいけません。
例えば、プレゼンで「頭が真っ白になる人」と「流暢に話せる人」。一見正反対に思えますが、実は表裏一体。どちらも「他人からよく見られたい」という共通の気持ちを持っています。調子のよいときはすらすらとしゃべっていたあの人が、少しつっかえたり予想外の流れになると途端に頭が真っ白になってしまう。ダメな自分を見られてしまったことでパニックになり、どんどん言葉が出なくなってしまうのです。

つまり、「他人からどう評価されるか」ばかり気にしていると、1度何かにつまずくだけで、自分から「失敗のスパイラル」に巻き込まれてしまうのです。評価されたときも、されないときも、過剰に一喜一憂しないこと。この安定感が周囲からの信頼につながります。

03.
相手が誰であっても、
「先入観」は持たない

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「できない」というレッテルを貼られた人が、本来の力を100%発揮できるでしょうか。

「今日のフライトで一緒になるあの人、全然仕事ができないの」。国内線のチーフパーサーをしていた頃、そんな情報が入ってくることはよくありました。しかし私はいつもニュートラルな態度で接していました。
ちょっとしたきっかけで彼女たちは開花していきます。成長が遅い人は、周囲から「できない」と評価され続けたことで萎縮しているだけのことが多いのです。

先入観を持たない。そうすることで、萎縮させることなく、相手の力を引き出してあげることができます。

04.
身だしなみの合格点は
80点以上

あなたは自分自身にどれだけ気をつかっていますか。自分に対する気配りができない人は、仕事に対する気配りもできないものです。自分を「価値あるもの」に見せる工夫をしましょう。

新人時代から、私は身だしなみを徹底的に整えていました。CAの制服はいつもクリーニングされた状態で準備されていましたが、着用前に自分で必ずもう1度アイロンをかけ直していました。特に襟元や袖口は目につきやすいところなので、黄ばまないように裏から糊付けしてアイロンをかける。ちょっとした一手間ですが、確実に清潔感がアップします。「里岡さんの制服は、みんなと同じ制服とは思えない!」と言われていました。
そしてもっとも大切なのは、常に80点以上をキープすること。価値に波のある商品よりも、安定感のある商品こそ信頼されるのです。

05.
覚えておきたい
4つの正しい姿勢

身だしなみと同様、所作や立ち居振る舞いも安定した気持ち作りにつながっていきます。「姿勢」「座り方」「歩き方」「立ち姿」の4点がきちんとしていると、自然と自信が持てるのです。肩甲骨を寄せながらグッと下げる、基本の「姿勢」。背もたれにはもたれかからず、腰の後ろを伸ばす「座り方」。膝の裏を伸ばす「歩き方」。立つときはお尻に力を入れ、膝とつま先の方向を同じにし、背筋と膝裏を伸ばす「立ち姿」。

少しの意識であなたは美しく見えます。そして、周囲からの評価にもつながっていきます。

06.
話すぎないほうが
「品位」は、手に入る

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緊張するとしてしまう失敗があります。それは「口が滑りやすくなる」ということ。

機内で接遇していると、お客様から「僕、ANAの取締役の○○さんのこと、知っているよ」と声をかけられることがあります。そんなとき、「あの方、奥様が元CAなんですよ」とプライベートな話をしてしまったり、「どこでお会いされたのですか?」と突っ込んで聞いてしまうCAもいます。緊張から、ひと言ふた言多くなってしまうのです。
基本的に仕事の場では、相手に深入りしてはいけません。こういった場面では、あくまでサラリと「さようですか。○○がいつもお世話になっております」と「ちょっともの足りない」と相手に思われるほど軽く返すくらいがちょうどよいのです。

ビジネスシーンにおいて、口の堅さは信頼・信用に直結します。話の深さや進め方は、常に相手と同じくらいのレベルに保っておくことが大切です。

07.
あえて通勤時間を2倍にする

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通勤時間を2倍にしてみましょう。会社の遠くに住む、ということではなく遠回りをしましょう。今が30分なら、1時間に。このとき「必ず1時間かけること」を自分に課してください。まずはカフェに立ち寄ることをオススメします。今日どこかのカフェに行ったら、明日は違うカフェに。自分にとって居心地がいいのはどちら? それはなぜ? そんなふうに考えることが、自分自身を深く知るきっかけになるかもしれません。

慣れてきたら、今度は4倍にしてみましょう。2時間の通勤時間です。ここでオススメしたいのは、ホテルのティーラウンジを活用すること。格式のあるホテルのティーラウンジでお茶を飲むとなるとそれなりの格好をしていることが求められるので、自然と毎日、身だしなみを整える習慣が身に付きます。
毎日の通勤の中で、「自分磨き」がかなえられてしまうのです。

08.
「ホウ・レン・ソウ」の意味を
正確に理解する

「ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)」はビジネスの基本と言われています。あなたはホウレンソウを使いこなしていますか?

機内で起こりがちなトラブルに、手荷物の返し忘れがあります。私はそれを防ぐために、いくつものチェック項目を用意していました。まず荷物を保管するとき、隣のポジションにいるCAに口頭で報告。次に複写メモに記入して、自分用と相手用に。そうしてチェックの目を増やすことで、失敗のリスクを回避していました。

報告や連絡は、まさにリスク回避のためのもの。しかし相手が情報をきちんと受け取れていなければ意味がありません。情報が伝わっているか確認するクセをつけましょう。

相談は、さらなる+αです。自分の能力に周囲の能力を加えることで、できることの幅を広げることができます。つまり、自分のスキル以上のサービスが可能になるのです。
失敗のリスクを回避し、期待以上のサービスを提供する。「ホウ・レン・ソウ」の実行で、あなたの評価を上げていきましょう。

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