「患者さんからジョギングの仕方について色々聞かれることは多いんです。その時、私は『スロージョギング』をオススメしていますよ」
 こう語るのは、EDドクターこと『浜松町第一クリニック』院長の竹越昭彦氏だ。

 中高年のEDとなる要因は“運動不足”がほとんど。加齢とともに筋力が低下して、男性ホルモンも激減。加えて脂肪も溜め込んでしまうため、体力も落ちて、セックスという運動をこなすのも辛くなってくる…。
 そのため、日々の筋トレやジョギングは大事で、竹越先生の患者さんの中にもジョギングを開始する人は少なくないという。
 「ただ皆さん、どれぐらいの距離を走ればいいのか。時間は何分ぐらい必要なのか。こうした疑問を持っていらっしゃるんです。ネットの情報を見ても書いてあることはまちまちで、結局どれが正解なのかわかりませんよね」

 すべての運動がそうであるように、“目的”に合わせた運動をするべきだ。ジョギングといっても、マラソン大会に出るためか、ED解消のためかによって、方法は違ってくる。そして、ED解消の場合は「スロージョギング」なのだ。
 「その名の通り、ゆっくりと走ることです。時速4〜5キロで、具体的にいうと“歩くように走る”スピードです」

 むろん、速く走ったほうが脂肪も落ちやすく、体力もつくのだが、
 「ED解消に必要なのは、毛細血管を復活させて血液の流れを良くすることなんです」

 簡単に説明しよう。中高年の方は「血液がドロドロ」と言われることも多いはず。これは悪玉コレステロールの影響で毛細血管の機能が停止して、血液が流れにくい状態になっているのだ。
 「勃起はペニスの海綿体に血液が流れこむことで起こる現象。血液がドロドロでは血流が悪くなって、勃ちも悪くなるんです」

 つまり、血液の流れを良くすることが重要。ところが、速いスピードでジョギングをしてしまうと体に負荷がかかりすぎて、毛細血管も復活しにくいという。
 「もちろん、強い負荷をかけて一度壊すことで、筋肉は大きくなります。筋トレの原理ですね。しかし、血液の流れを良くしたいなら、強い負荷ではなく、弱い負荷を長時間与えるほうが効果的なんですよ」

 なるほど。無理にハードなジョギングをすることもないのだ。
 しかし気になるのは、弱い負荷を「長時間与える」こと。いったい、どれぐらいの時間が必要なのか。
 「1日最低1時間ですね」

 おいおい、それでは意外にきついじゃないか…。いくらスロージョギングといっても、日頃運動していない方が1時間、走り続けるのはしんどいはず。だがご安心あれ。
 「1時間ぶっ通しで走り続けなくてもいいんです。むしろ、朝30分、夜30分というように小分けしたほうが、絶えず脂肪も燃焼した状態になれるので、効果的なんです」

 さあ、走ろう! と気負いすぎると逆に辛くなるため、出勤時や帰宅時に、「歩くように走る」=いわば、早歩きを実践するのが一番。
 体も絞れるので、一石二鳥ですぞ!

竹越昭彦氏
『浜松町第一クリニック』院長。ED治療の第一人者で、バイアグラやレビトラ、シアリスといった治療薬のそれぞれの効果や服用法などに精通。著書に『40代からの心と体に効く【生涯SEX】のすすめ』(扶桑社新書)。