Doctors Me(ドクターズミー)- 流産・早産を招く【子宮頸管無力症】って?

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■ そもそも子宮頸管の役割とは

子宮頸管とは、子宮の下の方の赤ちゃんの出口にあたる部分を指します。ここは本来、妊娠中はしっかり閉じていて、赤ちゃんが流れ出ないようにストッパーの役目をしてくれます。いざ出産、となったときに強い陣痛が起き、子宮が収縮し、初めて子宮頸管が開いて赤ちゃんを外に送り出す、というのが出産です。

■ 主な原因は体質、妊娠・手術経験


しかし、一部の妊婦さんには、体質的に子宮頸管の閉じる力が弱かったり、以前の妊娠で傷ついて閉じにくくなっていたり、または子宮頚部の手術歴の影響があったりして、子宮頸部の力が弱くなっていることがあります。

こういった状態だと、赤ちゃんが大きくなってくるとその重みを支えきれず、陣痛でもないのに子宮口が開いて、流産・早産となってしまうことがあります。これが子宮頸管無力症で、数百人に一人の割合で起こるとされています。
確率は決して高くはありませんが、妊娠中期(妊娠12週〜22週)の流産の原因のおよそ2〜3割を占めているといわれており、注意が必要です。

■ 自覚症状はあるの?

こう聞くと気になってくるのが、子宮頸管無力症の症状だと思いますが、子宮頸管が開き始めた時には自覚症状はありません。前回の出産で子宮頸管無力症を指摘されていた場合には、もちろん前もって処置をしておくことができますが、初産婦さんの場合は切迫流産や切迫早産が起きたり、破水してから初めて気づくことが多くなります。
妊婦健診時の経膣エコーで子宮頸管の状態が見られるので、きちんと欠かさず健診を受けることはとても大切なことです。

■ 適切な対処で、安全に出産できる


もし子宮頸管無力症と診断された場合には、子宮頸管を縫い縮めて出産まで閉じておくような手術を受けることになります。術式はいくつかあり、その中で各妊婦さんの状態に適したものを医師が選択し、行うことになります。臨月が来て、赤ちゃんの発育が十分であれば、子宮口を綴じていた糸を外して、通常当日または数日中に出産を迎えます。
もちろん、前回の出産で子宮頸管無力症が既に分かっている場合には、妊娠の比較的早期のうちにこういった処置を受けておくことが出来ます。

■ 決して怖い病気ではない。以後も問題なく出産できる!

子宮頸管無力症が初めて判明したときは、妊婦さんは大きなショックを受けると思いますが、きちんと毎回健診を受け、適切な時期に処置を受ければ、以後の妊娠でもほとんどの場合問題なく出産できる病態でもあります。必要以上に不安にならず、リラックスして生活してくださいね。