5年前に13歳と11歳の女児、3歳の男児を育てていた高校時代の元カノと結婚し、さらに男児も授かり4児の父となったハマノ理事長「俺が守ってやる!」

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婚活市場では再婚率が年々増加中!

非モテで草食…なのに、ある日、いきなり中学生の娘の父親にーー。

子供を持つ女性と結婚をしたら、それが現実になる。立場はいわゆる継父だ。最近は「ステップファザー」とも言われるが、今や結婚する4組のうちひと組は夫or妻いずれかが再婚という時代(※1)。いつその可能性が訪れても不思議はない。  ※1 厚生労働省調べで2005年に初めて25%超、2013年には26,3%

では男性の側にとって、いきなりそのポジションは居心地がいいのか悪いのか? 芸能界からステップファザーの実例を探すと、最近ではまずタレントのユージがいる。昨年、子供がいる女性と結婚し、自身の子も授かり2児の父に。メディアで家庭のことを語る姿は幸せそうで、何より結婚以降は地に足がついたように見えて好印象。

他にも哀川翔、尾崎健夫(妻は故・坂口良子)、スネオヘアー(妻はともさかりえ)、ZEBRA、 田辺誠一(妻は大塚寧々)、船越英一郎(妻は松居一代)、渡辺裕之(妻は原日出子)…。大御所役者からミュージシャンまで多士済々、総じて“おっとりしたイイ人”“良き家庭人”といったイメージのラインナップだ。

逆に著名タレントを女性サイドから見れば、土屋アンナや広末涼子、市井紗耶香、堀ちえみなどの再婚相手もステップファザーになる。確かに芸能界を眺めただけでも相当な数だが、これはジャンル特有の現象ではない。離婚の増加に伴い再婚率も高くなり、当然、婚活市場でも再婚が注目を浴びているのだ。

結婚相手紹介サービスの『楽天オーネット』に聞くと「2014年の会員同士のご成婚カップル2333組中、約3割の684組が男女どちらかが再婚のカップルになります」(株式会社オーネット・奥山秀夫さん)とのこと。また30代前半の会員でいえば4人にひとりは婚姻(離婚)歴があり、女性の半数は子供がいる印象だという。やはり連れ子再婚のハードルは低くなっている?

ひと昔前とは家族のあり方が変化し多様化する中で、シングルマザーと結婚する選択はありなのか? もちろん自由意志だし個人で事情はそれぞれ…。一方では妻の連れ子を虐待するなどネガティブなニュースも少なくないが、それでも子供がいる女性だからこそ!とそのメリットを当事者たちが証言してくれた。

■謙虚さと仕上がり感が男にとって居心地バツグン!

好きな人に子供がいただけーー。それで皆さん結婚を決意したのは当然だろうが、やはり違いはあるはず。子連れ女性の魅力とはなんなのか。

5年前に13歳と11歳の女児、3歳の男児を育てていた高校時代の元カノと結婚。さらに男児も授かり4児の父となった『週刊プレイボーイ』のライターで「ボイン学園」ハマノ理事長(46歳・初婚)が語る。

「貧乳マニアは“私、恥ずかしい”という姿勢に萌えるといいます。AVでも巨乳は大雑把ですが貧乳は丁寧、熟女は“おばさんでゴメン”という感じで、要するに謙虚なんですね。バツイチで子供がいる女性も同じく“本当に私でいいの?”と謙虚で一歩下がる。男なら守ってやる!と思えますよね」

…特有の物言いでふざけているようにも思えるが(苦笑)、その“謙虚さ”こそシングルマザーに共通する美徳といえるようだ。前出の奥山さんも「婚姻歴がある方は入会当初、自分が選ばれるのか不安がっています。未婚でない自分の市場価値を非常に低く見積もっているんです」と語る。

6歳の女児を育てていた女性と結婚したHさん(28歳・初婚)も次のように付き合う前の言動を思い出して教えてくれた。

「彼女との初対面の時、未婚の同世代女子と比べて一歩引いている印象はありました。共通の知人から『恋愛したいけど、子供がいるから』と言っていたのを後から聞きましたよ」

初婚同士は生活ルールをすり合わせる作業中にお互いの我を通してケンカになりやすい。謙虚さゆえ妻が一歩引くことができれば、連れ子再婚のほうが無駄な衝突も避けられるといえそうだ。

また、実生活ではこんな点が男にとってはありがたいとハマノ理事長がいう。

「料理、洗濯、掃除。家事がある程度、仕上がっていることですね。うちの奥さん、昔は全然ダメだったんですけどねぇ(笑)。あとは出産や子育て、離婚も経験しているせいか多少のことでも動じないですよ」

確かに、それも男にとっては頼もしい。初々しさがないなど恋愛期間限定の新鮮さは些細なことなのかも…。とはいえ、そんな連れ子再婚ではどんな出会い方をして恋に発展していくのか?

料理人のKさん(30歳・初婚)は、4歳の女児を育てる女性と知人を介して知り合い、すぐにお互い好意を持った。初めから子供がいることが明かされていたが、それも付き合う前から大前提として言われたことだった。

「子供がいるから結婚を前提にしないとお付き合いができないと。自分はすんなり納得しましたが、結婚の報告で両親は最初ビックリしていましたね。最終的には『おまえが世話してやれ』と言われましたが、親を納得させやすかったのは妻の連れ子が女の子だったからだと思います。僕は長男で家業を継がないといけないので、男の子だったらもっと大変だったかも」

シングルマザーのMさん(40歳・娘は小6)が、この意見に大きく頷(うなづ)く。

「おいそれと軽い気持ちで男性と付き合うことはなくなりましたね。生涯共に一緒にと考えて、やっと一歩を踏み出せます」

そんなMさんは男性に対して「保育園のお迎え、ごはんを作るなど母親には常にケツの時間がある。デートの時は帰る時間を確認してほしいし、デートプランも練ってもらいたい」と求めることも必要だという。

実際、その注意を実践していたのが映像作家のSさん(36歳・初婚)。中学生の女子を育てている女性と結婚をしたが、デートの時はこんな工夫をしたそうだ。

「家を空けられないので、夜、子供が寝静まってから窓から入って出るとか。日中は子供も一緒に誘ってカラオケやごはんに行っていました」

子供がいない独身者と環境が異なることは、シングルマザーとの付き合いでは常に意識すべき点なのである。そして結婚の決意に至る最大の問題は、やはり子供の存在だ。お互いを受け入れてよい関係になるまで悩み尽くすのでは?

「そりゃ悩みましたよ。でも、親の離婚と再婚で5回名前が変わった旧友に相談をして『父親になろうと思うな。なれないんだから』と言われて、パンと思考が開けた。僕は父親になろうと思っていたけど、呼ばれ方や付き合い方にしても“友だち知り合いおじさん”になればいいんだと。それで、『まとめて幸せにしてやる!』と結婚を決めました」(ハマノ理事長)

そんな今、家庭では下の名前で「きよしちゃん」と呼ばれ、予定通りのポジションにいるという。一方、一緒に暮らす時間が長くなることでスムーズに親子関係が築ける場合もある。

「子供が好きなので積極的に遊んだら向こうも来てくれて。結婚する際に手続きしていた頃はまだ“彼女の子供”という考えが残っていました。でも一緒に生活して叱ったり遊んだりしたことで父親の自覚が出ましたね。自分との間に息子が産まれた効果もあると思いますが」(前出・Kさん)

もちろんハッピーな成り行きばかりではない。それぞれの性格があるため一概には言えないが、注意するべきことは多い。

「女の子のほうが扱いやすいとは思いますね。おじさんとの相性もいいし、友だちに相談するとかはけ口があったりするので…。男の子は母親に恋人ができると急に甘えんぼうになってかまって感を出すので難しい一面もある。相手のお子さんが男の子ならそこも意識して大事にしてあげてほしいですね」(前出・Mさん)

そんな子供との関係にも影響しそうだが、気になるのは前の旦那の存在だったり…そっちでネガティブな話はないのか?

「そりゃ気にならないといったら嘘になる。正直、負けたくない。前の旦那のお金は使わないで欲しいと言ってます」(前出・Sさん)

複雑な心境になるのは否めないようだが、今回取材した皆さんの離婚理由は、夫のDVや経済DV、ギャンブル依存による借金、妊娠中の浮気など…。それを経て、幸せな再婚相手を見つけられたパターンゆえハッピーオーラばかり。

「娘のそぶりがカワイイんですよ。見てると知らないフリしたり、好きな子を聞いたらプイッとしたり」(前出・Hさん)

「去年結婚して中学生の娘ができたんですが。今年のバレンタインには娘の手作りチョコもらっちゃいましたよー」(前出・Sさん)

「子供が多いから賑やかで毎日が修学旅行。落ち込んだ時でも元気になるし、“ひとりじゃない感”がありますね」(ハマノ理事長)

それぞれにお父さんライフを楽しみ充実している様子が表情からも伺える。そしてステップファザーになったことで、こんな実感も…。

「幸せはもとより精神的に大人になった自分を感じます。結構忙しいのに短気じゃなくなったし、前より疲れにくくなって。ヤル気も充実しています」(前出・Kさん)

総じて、やはりシングルマザーと所帯を持った男性たちは居心地が良さそうだ。

わざわざ子育て中に離婚するという、相当腹に据えかね、問題を抱えた事態を乗り越えてきた女性たちは修羅場を経て人間的にも“仕上がってる”可能性が高い。日々心安らかに結婚生活を長く続けたいなら、そんなシングルマザーとの再婚の選択はアリだろう。

ちなみに、40代以上で年収の高い男性独身者には特にオススメだ。20代のシングルマザーが再婚を望む理由は「お父さんがいたほうがいい」、「恋したい」、そして「経済力」である。気になるのは年齢や見てくれより経済面というわけで、再婚時は同世代より上の年齢を求める傾向にあるとか!

(取材・文/渡邉裕美 取材協力/結婚相手紹介サービスの『楽天オーネット』 0120−13−5029)