J1の得点ランキングで豊田と並んでトップタイの宇佐美(14節終了時)。来るイラク戦、シンガポール戦でもその決定力を発揮するか。(C) SOCCER DIGESST

写真拡大 (全4枚)

 イラクとの親善試合(6月11日@日産スタジアム)と、ロシア・ワールドカップのアジア2次予選・初戦シンガポール戦(6月16日@埼玉スタジアム2002)に臨む日本代表メンバー25人の近況をチェック!
 
 第1ステージもいよいよ佳境を迎えつつある国内組の現況をお届けしよう。
 
【写真でチェック!】日本代表招集メンバー
 
FW
宇佐美貴史(G大阪)
今季成績(J1):12試合・10得点
 
 今季のハイパフォーマンスを見れば、“日本の至宝”が選出されたのは当然だろう。繊細なボールタッチ、独特のリズムを刻むドリブル、局面を打開するイマジネーションは、いずれも日本屈指の水準で、今季は課題の守備やオフ・ザ・ボールの質にも改善が見られる。
 
 得点ランキングではトップタイの10ゴールと目に見える結果も残し、「宇佐美にしかできないプレー」には感嘆するばかりだ。
 
FW
武藤嘉紀(FC東京)
今季成績(J1):14試合・9得点
 
 腰や膝に痛みがあるなど万全なコンディションになく、ゴールを量産していたシーズン序盤のキレが消え始めている。試合を重ねるごとにマークが厳しくなっている影響もあり、躍動感溢れるドリブルでエリア内に持ち込む回数もだいぶ減ってきた。
 
 とはいえ、決勝点を決めた直近の柏戦後にマインツへの完全移籍を発表。移籍問題に決着をつけたことで心には平穏がもたらされるはずだ。ハマった時のスピード、決定力はJリーグ屈指。ここからコンディションを整えて代表戦に臨めれば、あっと驚くパフォーマンスを披露する可能性はあるだろう。
 
FW
川又堅碁(名古屋)
今季成績(J1):14試合・3得点
 
 ボールを呼び込み果敢にフィニッシュへ持ち込む姿勢は見られるが、9節・湘南戦以来ゴールから遠ざかるなどここ最近の出来はベストとは言い難い。とはいえ、抜群の嗅覚と類まれな得点センスはライバルに引けを取らず、爆発力を秘めているのも確かだ。
 
 3月シリーズ、先月の国内組による代表候補合宿に続きハリルホジッチ体制発足後、三度目のメンバー入りで、代表初得点をマークしたウズベキスタン戦(3月31日)に続くゴールを目指す。
MF
柴崎 岳(鹿島)
今季成績(J1):13試合・2得点
 
 リーグ戦の全試合にフル出場し、不動のボランチとしてフル稼働。セットプレーのキッカーを任され、2得点・5アシストとゴールに直結する仕事もこなしている。豊富な運動量と正確なパスは相変わらずで、守備ではインターセプトを連発。もはや鹿島の軸は柴崎だと言えるほどの存在感を放っている。
 
 日本代表の3月シリーズでは、トップ下で起用されたが、今回は本職のボランチで出番がありそうだ。果敢にエリア内に飛び込む積極性や高精度のミドルなど、クラブで披露している質の高いパフォーマンスを見せてくれるだろう。
 
MF
山口 蛍(C大阪)
今季成績(J2):15試合・0得点
 
 今季のJ2開幕戦で右膝半月板の損傷から211日ぶりに復帰すると、3月の日本代表への招集で欠場した1試合を除き、15試合でフル出場を続けている。当初は「まだ不安がある」と、右膝の状態を探りながらプレーしていた印象だが、徐々にパフォーマンスを上げ、素早い寄せと強靭なフィジカルを活かしたボール奪取でチームを支えている。
 
「自分が主力になりたい」と代表でのレギュラー奪取へ強い意欲もある。ただ、心配なのはチームが外国人3トップ(フォルラン、カカウ、パブロ)を採用し、守備面での負担が非常に大きくなっている点。試合数の多いJ2の戦いに加え、代表の活動で身体を酷使した際の反動が懸念される。昨季はワールドカップ後に休みなくプレーし負傷してしまっただけに、アピールを続けながら、自らの状態もしっかり考慮したい。
 
MF
谷口彰悟(川崎)
今季成績(J1):14試合・1得点
 
 今季は主にCB、3バックの左でプレーするが、ボランチでも数試合プレーしている。本来はボランチを主戦場とするだけに足もとの技術に優れ、複数のポジションをそつなくこなすほど戦術理解度も高い。
 
 182センチとサイズもまずまずで、リーグ8節の柏戦では打点の高いヘディングでゴールを叩き込んだ。攻守の能力を高いレベルで備えているだけに、もう一皮むければ代表の主軸となっても不思議はない。
DF
太田宏介(FC東京)
今季成績(J1):14試合・2得点
 
 昨季以上にアグレッシブなオーバーラップで、数多くのチャンスに絡んでいる。左足のクロスに加え、セットプレーからゴールを直接狙うキックの精度もピカイチで、J1・第1ステージの13節を終えて2得点・6アシスト。持ち前の攻撃力を如何なく発揮している。
 
 とりわけ、味方にとっては合わせやすい、敵にとってはクリアしにくい“巻くクロス”は、今やFC東京のカウンターサッカーに欠かせない武器になっている。強気に仕掛け、すかさずゴール前にチャンスボールを送り込むプレーぶりからも、調子の良さが窺えるだろう。
 
DF
丹羽大輝(G大阪)
今季成績(J1):12試合・0得点
 
 昨季から続く安定したパフォーマンスを考えれば納得の選出だ。三冠王者の最終ラインを統率するCBは、チーム内のフィールドプレーヤーで唯一、今季のリーグ戦とACLでフル出場を続けている。
 
 陸空を問わず1対1の対応が粘り強く、的確なコーチングとラインコントロールで堅守の軸となっている。徳島、大宮、福岡と渡り歩いた苦労人が、満を持して代表での戦いに挑む。
 
DF
槙野智章(浦和)
今季成績(J1):13試合・0得点
 
 浦和では不動の左ストッパーとして3年目を戦う。今季は守備に軸足を置きつつ、機を見たオーバーラップで攻撃に厚みを加えるなど、攻守のバランスがとても良い。なにより、彼の“元気”はクールな選手が目立つ代表のなかで、貴重な存在になるはずだ。ハリルホジッチ監督の初陣となったチュニジア戦でCBとしてフル出場して、勝利に貢献。指揮官の期待が感じられる。
 
「クラブでの評価を受けての選出だと考えている。普段練習を一緒にしている監督、スタッフ、選手たちにまず感謝し、その成果をピッチ上で表現したい」と抱負を語る。
 
DF
森重真人(FC東京)
今季成績(J1):14試合・3得点
 
 J1・第1ステージの14節まで大きな怪我もなく、全試合フル出場。名古屋のノヴァコヴィッチら大型FWと対峙しても互角に渡り合っており、1対1で競り負けるシーンは少ない。守備に限らず、10節の仙台戦ではFWばりのシュートを決めるなど攻撃面でもアピールしている。
 
 13節の名古屋戦では痛恨のオウンゴールを献上したが、だからといってそれまでの好パフォーマンスが否定されるわけではない。5月の代表候補合宿では先頭を切って練習に励んでいた。ハリルホジッチ政権下でのレギュラー獲りを虎視眈々と狙っている。
GK
西川周作(浦和)
今季成績(J1):13試合・11失点
 
 首位浦和を守備で牽引するとともに、精度の高いキックを駆使し最終ラインからのビルドアップで攻撃の起点にもなる。先週の鹿島戦ではジネイとの1対1の守備を制すなど、ビッグセーブも目立つ。
 
 代表ではなかなか出場機会を得られずにいる。それだけに、「ワールドカップ予選が始まるので、チームとしても個人としても良いスタートを切れるように頑張りたい。必ず試合に出て戻りたい」と意気込む。
 
GK
権田修一(FC東京)
今季成績(J1):14試合・14失点
 
 3節の神戸戦に続き、10節の仙台戦でもPKをストップするなど、ここ一番での集中力がとりわけ素晴らしい。シーズン前半戦の快進撃を支えた立役者のひとりで、ハリルホジッチ監督から称賛された試合もあった。
 
 このところ失点はかさんでいるが、調子自体は決して悪くないだろう。ハイボールをファンブルする、平凡なシュートを真正面に弾くような軽率さはほとんど見られず、キックもまずまず安定。GKとしての総合力を高めている印象がある。
 
GK
東口順昭(G大阪)
今季成績(J1):12試合・10失点
 
 G大阪の絶対的守護神として今季も君臨し、リーグ最少失点(2試合未消化)の堅守を最後尾からサポート。5節の清水戦では、背面に隠れた大前にボールを奪われて失点する屈辱も味わったものの、安定したセービングや的確なポジショニングは健在だ。
 
 キャッチ後には正確かつ素早いスローイングでカウンターの起点としても機能するなど、今もなお進化を遂げている。